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[MOM3788]京都橘MF丸山大輝(新3年)_J内定MFを「強烈に意識」。強い意志持って仕掛け、流れ変える

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京都橘高のMF丸山大輝は同点ゴールに繋がるドリブル突破

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.27 船橋招待U-18大会 京都橘高 1-1東福岡高]

 先制されたチームの重い雰囲気を1プレーで一変させた。京都橘高のMF丸山大輝(新3年=千里丘FC出身)は0-1の前半24分、右サイドからドリブル突破にチャレンジ。DF2人を振り切り、さらにカバーしたDF前に潜り込む形でゴールへ迫る。自分で行き切るまでには至らなかったものの、相手にクリアも許さず。こぼれ球をFW久保翔大(新2年)がループシュートで決め、1-1とした。

 ビッグプレーでチームを勇気づけた丸山は、「ここで自分が雰囲気変えようと思って、雰囲気変えるために一人で行きました。(フォローの)味方もいてるけれど、そこは一人で雰囲気を変えないとダメなので」と個でチャレンジした理由を説明。不利な体勢からDF前へ抜け出したのは、普段から可動域のトレーニングを続けてきた成果だという。

 丸山はこのシーン以外にも右サイドからの縦突破でチームの突破口に。後半も個でサイドを打開し、強敵・東福岡高を内容で上回る要因の一つになっていた。170cm、62kgと特別なサイズはない。米澤一成監督から体重増加などを肉体の強化を求められる中、筋トレに注力。加えて、シザースからの仕掛けなどドリブル練習を重ねてきた成果を発揮した。

 この日は第2試合の帝京長岡高戦で2得点。特に角度のない位置からゴールへ突き刺した1点目はスーパーゴールだった。1年時から期待されてきたMFは、ライバルの存在も刺激に、強敵相手にも活躍できることを証明している。

 今月26日、宿敵・東山高(京都)のMF阪田澪哉(新3年)のC大阪内定が発表された。「プレースタイルが結構似ている」(丸山)という存在だが、今年、阪田が日本高校選抜に選出された時点では「僕もやってやろう」くらいの感覚だったという。

 だが、「プロ入り決まってからもっと強烈に意識し始めましたし、絶対に負けたくないという気持ちは多分誰よりも強いと思います」。昨年逃した全国出場へ立ちふさがる存在を絶対に上回らなれればならない。

 一瞬のスピードとシザース、あと「僕は結構(周囲を笑わせたり、雰囲気を)持ち上げるのが得意なので、そこは負けていない」と微笑む。全国大会や高校選抜でも活躍を続けるライバルを超えることが簡単ではないことは、十分に理解。それでも、強烈な武器と強い意志も持つ丸山はライバル以上の活躍を続けて、京都橘に多くの白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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