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[船橋招待U-18大会]互いに特長出しながらゴール目指し合い、光る個も。東福岡vs京都橘は1-1ドロー

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京都橘高(白)と東福岡高(赤)が激しくボールを奪い合う

[3.27 船橋招待U-18大会 京都橘高 1-1東福岡高]

 第27回船橋招待U-18サッカー大会最終日の27日、京都橘高(京都)と東福岡高(福岡)が対戦し、1-1で引き分けた。

 プレミアリーグWESTに所属する東福岡とプリンスリーグ関西勢・京都橘との好カードは前半、東福岡がサイドチェンジを多用した戦いでリズムを掴む。10分には右SB村上龍之介(新3年)のサイドチェンジから、切れ味、推進力のあるドリブルを連発していたMF竹下悠(新2年)が仕掛けてラストパス。一方の京都橘も右サイドで存在感を放つMF丸山大輝(新3年)の仕掛けやセットプレーなどでゴールを目指す。

 先制したのは東福岡だった。前半16分、MF田中晃誠(新3年)が右サイドから左足CK。これをCB山下裕太郎(新3年)が難しい体勢からのヘッドでゴール左隅へねじ込み、先手を取った。その東福岡は切り替えの速さ、強度で奪い返しに成功。マイボールの時間帯を増やし、MF西田頼(新2年)や田中、FW武谷唯人(新3年)を経由してサイド攻撃へ持ち込もうとする。

 守備でもCB山下がタックルで食い止めるなど1-0の時間帯を継続。だが、25分ハーフの前半終了間際に京都橘が同点に追いつく。徐々に落ち着いてボールを握る時間を増やしていた京都橘は24分、右の丸山が強引にDF前に潜り込んで前進。ボールはゴール前へ流れたが、そのままプレスへ行った丸山が相手のクリアを阻止する。そして、こぼれをFW久保翔大(新2年)が右足ループシュートで決めて同点に追いついた。

 この日、東福岡は22年高体連屈指のGKで新主将の須田純弥(新3年)やJ注目の高速ウイングMF浦十藏(新3年)、10番MF下川翔世(新3年)、MF榊原寛太(新2年)が不在で京都橘も注目10番MF西川桂太(新2年)を欠いていた。メンバーを入れ替えながらの戦いとなった後半は京都橘が主導権を握り返して試合を進める。

 前半に比べて精度を欠くシーンの増えた相手に対し、京都橘は攻守の要・MF上西剛史(新3年)やMF福永裕也(新2年)を中心に高いクオリティを発揮。右SB道倉悠聖(新2年)や丸山が突破口となり、ゴール前のシーンを作り出した。だが、東福岡はゴール前で的確にクリア。20分には左CKから京都橘CB園田優翔(新2年)に決定的なヘッドを打たれたが、193cmGK笈西櫂大(新2年)がストップ。ゴール前で迫力ある動きを見せていた笈西は、こぼれ球にも鋭く反応してゴールを許さない。

 一方の京都橘は新主将のGK田中萌誠(新3年)やCB林禮蒼(新3年)に支えられ、守備が安定。良い守備から攻撃を繰り出したが、勝ち越し点は奪えずに1-1で引き分けた。後半、強豪相手に主導権を握った京都橘だが、これで1勝4分。丸川は「チームとしては負けてはないけれど、点獲れていないし、最後耐える力もないのでそこの力を伸ばしていきたい」とコメントする。

 対して、主力の多くを欠く中で引き分け、1勝3分1敗の東福岡・田中晃は「(サイドチェンジを多用する形は)目指していた形なので、あとは決定力。メンバーいない中だったけれど、いるメンバーで戦えたので良かったと思います。チーム的にはだいぶ成長できて終われたので、プレミア開幕に向けて良い準備ができたかなと思います」。見つけた課題を改善して、シーズン開幕、序盤戦の戦いへ向かう。

前半16分、東福岡高CB山下裕太郎が先制ヘッド

前半24分、京都橘高FW久保翔大が右足ループで同点ゴール

(取材・文 吉田太郎)

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