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今日も、明日も、未来も…大津の1年生FW山下景司が4戦連発!

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大津高の1年生FW山下景司は4試合連続ゴールを記録した

[6.8 インターハイ熊本県予選決勝 大津高 5-0 慶誠高 えがおS]

 1年生ストライカーが4戦連発だ。前半6分、大津高は右サイドを抜け出したSB坂本翼(3年)の折り返しをFW小林俊瑛(3年)がスルー。背後のFW山下景司(1年=ソレッソ熊本出身)が右足1タッチで決め、2-0とした。

「俊瑛さんが相手引き付けててニアに入ってきてくれたので、ペナルティマークのところに来た。シュートが上手くいった訳ではなかったのでラッキーだった」と山下。クリーンヒットした一撃ではなかっただけに苦笑いしていたが、それでも見事に価値あるゴールを決め続けている。

 この日は前半だけでシュート5本。2点目を奪うことはできなかったものの、角度の無いような位置からパンチのある一撃を枠へ飛ばすなどゴールハンターとしての怖さを発揮していた。

 1か月前にはU-16チームの先発として球蹴男児U-16リーグ開幕戦で先制ヘッド。得意とするクロスからのゴールで得点力を示していたFWは、インターハイ予選開幕直前の期間にアピールし、先発チャンスを掴んだ。

 その初戦は無得点に終わったものの、唯一交代出場した東海大熊本星翔高との4回戦で決勝ゴール。続く鹿本高との準々決勝では先制点を含む2ゴールを挙げ、熊本国府高との準決勝も前半終了間際に先制点を叩き出している。

 ルーキーを先発起用に踏み切った平岡和徳総監督は「(求めてきたことは)毎試合、今日も1点、明日も1点、未来も1点と。その通りにアイツはやってくれた。大したもの。それも(全てのゴールが)1点目や2点目。良いところで獲ってくれるんですよ」と賞賛する。

 本人は自身の特長について、「点決めるところが自分の武器なんですけれども、ゴール前の動き出しとか、自分は意外性のあるプレーを意識しているので、相手の分からないプレーとかも武器だと思っています」と自己分析。「1年生なので結果を残さないといけない」という思いも結果に結びつけた。

 その一方、「点決める以外のプレーに満足していない」と山下。「ボールをキープできなかったり自分が取られてカウンターとか結構あった。先輩たちにも要求されているのでもっとやらないといけないと思っています」と進化することを誓う。

 今大会の活躍だけでは終わるつもりはない。「今大会だけ結果残すのは嫌なので、これからずっと結果を残していきたい」ときっぱり。FWルイス・スアレスの力強さと繊細さ、決定力に憧れてきたという新鋭ストライカーは、まずインターハイメンバー入りに集中し、「出たら全国でも結果を残して、結果以外の違うプレーも意識していきたい」。そして、同じ熊本県内の注目1年生で意識しているというFW道脇豊(熊本ユース)の背中に近づき、追い越してU-16日本代表に食い込む。

(取材・文 吉田太郎)
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