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リーダーとして成長。大津を引っ張ったFW小林俊瑛主将、プレーでも違い見せつけて1G1A

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後半20分、大津高FW小林俊瑛が得点を決めてガッツポ―ズ

[6.8 インターハイ熊本県予選決勝 大津高 5-0 慶誠高 えがおS]

「チームを引っ張ってくれたのが大きい。この大会で小林が一皮剥けたと思います」。大津高の山城朋大監督は全国大会出場を決めた試合後、U-19日本代表候補FW小林俊瑛主将(3年=藤沢市立鵠沼中)の精神面での変化を口にしていた。

 191cmの超大型FW小林は昨年から先発を務め、ゴール・アシスト以外の部分でも献身的なポストワーク、守備で大津に貢献。今春には、U-17日本高校選抜のエースストライカーとしてゴールを量産し、チームを勝利へ導いている。

 経験値高い小林は今年、選手権準優勝超えを目指す大津の新主将に就任。プレミアリーグでは苦しい序盤戦となっているが、その中でチームのために引っ張る姿勢がピッチ内外で高まっているようだ。今大会の大津は決勝含めて大差をつけ続けた一方、苦しい展開からの逆転勝ちも。小林は「3年生一人ひとりが周りのことを考えて行動できたり、東海(大熊本星翔高)戦は負けている状況でしっかり勝ち切ることができた」とチームの進化を実感していた。

 小林は、プレーヤーとしてもまた進化している印象だ。普段戦っているプレミアリーグと比べると、県内チームの寄せは甘い。小林は「(自分は高さがあるため)、人が頭で行くところを胸で行くことを考えている」と浮き球を余裕ある動きで胸トラップし、前を向いて展開やラストパス、そしてDFを剥がしてシュートも打ち込んでいた。

 前半はDFを引き付けて味方のゴールをお膳立て。後半はより貪欲にゴールを目指し続け、20分に1タッチゴールを挙げた。その直後にはスルーパスで5点目をアシスト。1得点に終わったことを悔しがっていたが、それでも抜群の存在感だった。

 この日はGKの手の上から放ったヘッドなど圧巻の高さも披露した。切り替え速い守備、球際など攻守に貢献度の大きい主将のインターハイの目標は日本一。小林はそのチームを背中と声で引っ張り、「高校卒業後プロに行きたいのでしっかりアピールしたい」と自身の結果にもこだわる。

後半20分、大津高FW小林俊瑛が右足ダイレクトでゴール

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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