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[入れ替え戦]"磐田キラー"健在、仙台・ナジソン「土曜も決める」

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[12.10 J1・J2入れ替え戦第1戦 仙台1-1磐田 ユアスタ]

 03年以来、6年ぶりのJ1復帰を目指すベガルタ仙台はホームでの第1戦を1-1で終えた。最悪の結果ではないが、先制しながらアウェーゴールを許したのは痛恨だった。前半30分過ぎにDF茶野隆行と交錯した際に左足首を痛めたFW中島裕希は後半42分までプレーを続け、試合後は松葉杖をついてスタジアムをあとにした。13日の第2戦への影響が心配されるが、選手たちは一様に前を向いた。

 MF梁勇基は「アウェーゴールを取られたけど、負けてはいない。次勝てば、文句なく(J1昇格が)決まる」と強調した。過去3度のリーグ優勝を誇る磐田との大一番。1万8974人の大観衆が詰めかけたスタジアムは異様な熱気に包まれた。ホームの重圧を感じた選手たちはミスが目立ち、個人能力の高い磐田の猛攻にさらされる場面もあった。それでも体を張り、組織的な守備で対応。J1チームとも対等に戦える手応えをつかんだことは次につながる。

 “磐田キラー”も健在だった。前半41分、梁のスルーパスから先制点を決めたFWナジソンは水原(韓国)時代の05年にもACLで磐田相手に決勝点を決めたことがある。そのときの会場はヤマハスタジアム。3日後の舞台となる。「ゴールはうれしいけど、土曜日にも決めないと意味がない。僕らに失うものはない。1-0で勝てばJ1に行ける」と力を込めた。

 エースのFW平瀬智行も第2戦に備え、温存した。第2戦は点を取るしかない状況となり、逆にやることはハッキリした。梁は「次が今年最後の試合。足がどうなってもいいし、全部を出し切りたい。最後に笑えるように頑張りたい」と言った。悲願のJ1復帰へ、長かった戦いも残すはあと90分だ。

<写真>先制点を決めた仙台FWナジソン
(取材・文 西山紘平)

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