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ハーフナー2発!甲府、昇格争いのライバルに勝ち点3与えず

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[8.15 J2第22節 甲府2-2福岡 小瀬]

 J2は15日、第22節の残り6試合を行い、山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場では2位のヴァンフォーレ甲府と4位のアビスパ福岡が激突。上位対決は2-2で引き分けた。

 両チームの勝ち点差は10。J1昇格争いの最中にいる福岡にとっては負けられない相手との負けられない一戦だった。だが、その前に甲府のエース、FWハーフナー・マイクが立ちはだかる。
 先制したのは福岡だった。前半3分、GKからのロングフィードをFW岡本英也が競り勝つと、こぼれ球がPAの城後寿の下へ。幸運な形でGKと1対1となった城後はGKの頭上を射抜くループシュートを決めてリードを奪う。

 だが、甲府は22分、左SB内山俊彦のクロスのこぼれ球をニアサイドで拾ったFWパウリーニョが粘って中央へ折り返す。これをMF秋本倫孝がダイレクトでつなぐと、大外でフリーだったハーフナーが右足で押し込み同点に追いついた。さらに甲府は24分、MF養父雄仁が出したループパスがDFの頭に当たって流れ、PAのハーフナーの元へ届く。ハーフナーは相手DFに引きずり倒されながらも右足を振りぬき、勝ち越しゴールをねじ込んだ。
 得点ランキング2位タイで並ぶ福岡・永里源気の前で決めた2ゴール。歓喜の雄たけびを上げたエースの活躍で逆転した甲府だが、後半一瞬の隙を突かれてDFラインの中央から抜け出した城後に再び同点に追いつくゴールを決められてしまった。

 先制点を奪った試合は今季8戦全勝の福岡とハーフナーが決めた試合は8戦全勝の甲府。ともに「不敗神話」を持つ両チームの戦いはこの後ヒートアップ。福岡MF末吉隼也のミドルシュートがゴールを捉え、甲府はFWパウリーニョの左足シュートなどで応戦した。特に福岡は最後まで果敢にゴールを狙い続けたが、ハーフナーに浴びた2発が響き、勝ち点3を挙げることはできなかった。

 上位対決で2発を決めたハーフナー。山梨日日新聞によると、6日の全体練習でプロ入り後、初めて遅刻。それでも8日の徳島戦に続く貴重な2ゴールでチームを救った。エースは「点を取って結果を残すことで、チームメートの信頼を回復するしかない」と語ったという甲府・内田一夫監督の期待に再び応え、昇格争いのライバル・福岡との勝ち点10差を守った。

(文 吉田太郎)

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