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“屈辱”からちょうど1年、浦和が徳島に2-0勝利し4回戦へ

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[10.11 天皇杯3回戦 浦和2-0徳島 駒場]

 天皇杯3回戦は11日に各地で2日目が行われ、埼玉・駒場スタジアムでは浦和レッズ徳島ヴォルティスが対戦した。ちょうど1年前のこの日、浦和は同杯2回戦で当時は地域リーグだった松本山雅(今季はJFL)に敗れる屈辱を味わったが、今年は浦和の聖地・駒場で2-0勝利。4回戦に駒を進めた。

 浦和は4-4-2を採用。GKは山岸範宏、DFラインは右から高橋峻希、山田暢久、坪井慶介、平川忠亮。ダブルボランチは濱田水輝と柏木陽介、2列目は右に田中達也、左に原口元気が入った。2トップは高崎寛之とエジミウソンが組んだ。

 対する徳島ヴォルティスも4-4-2を採用。GKは日野優、DFラインは右から平島崇、ペ・スンジン、三木隆司、三田光。ダブルボランチは倉貫一毅と濱田武、2列目は右に徳重隆明、左に柿谷曜一朗が入った。2トップは平繁龍一と津田知宏が組んだ。

 序盤から個の力で勝る浦和がボールをつなぐが、徳島は奪ってからの速いカウンターが機能。柿谷や平繁が絡んで仕掛ける。前半5分、左サイドを柿谷がドリブルで切れ込みシュート。同12分には柿谷のパスカットから最後は徳重がミドルシュート。同16分には右サイドを崩して最後はフリーの平繁が左足でシュートした。いずれも決めることは出来なかったが、 チャンスは多く作った。

 だが、個人で上回る浦和が徐々に攻め込む時間が増えていった。前半21分、右サイド、エジミウソンが仕掛けて最後は中央で柏木がシュート。これはGK日野にセーブされた。前半28分、立て続けに浦和の仕掛けを、徳島が激しいアタックでストップ。中でも柏木へのチャージが激しく、うずくまっていた。だが審判が流し、徳島も攻め込んだため、浦和サポーターは大ブーイング。フィンケ監督もテクニカルエリアを出て抗議する場面も見られた。

 ヒートアップしていく中、浦和が前半32分にラッキーな形で先制点を奪った。PA内で田中が三田に倒されてPKをゲット。これをエジミウソンがしっかりと決めた。これで完全に浦和が主導権をつかみ、前半43分にはまたラッキーな形で追加点を奪った。柏木陽介)から右の原口元気につながり、原口は右を仕掛けて高速クロス。飛び込んだ田中にはわずかに高くてヘディングにいけなかったが、後ろからマークに行った平島の頭に当たり、オウンゴールとなった。

 2-0で、ともにメンバー交代なく後半がスタートした。しかし、暑さも影響したのか、ともに速い時間帯で動いた。後半5分、浦和は田中に代えてMF林勇介を投入。対する徳島は同10分、平繁に代えてFWドゥグラスを送り出した。同14分には徳島は三田に代えてDF麦田和志を投入。浦和も同16分、原口に代えてMF堀之内聖を入れた。

 後半17分、徳島が絶好機を迎えた。右からのCKに平島が飛び込み、フリーでヘディングシュート。これはミートしていたが、わずかに上に外してしまった。同26分には再びCKから、今度はドゥグラスが頭で合わせるが、下に叩きつけすぎてしまいクリアされた。

 浦和は後半29分、濱田に代えて怪我から復帰したMF鈴木啓太を投入。リーグ戦への試運転と守備の面での引き締めを狙った。直後、浦和に決定機が訪れる。同31分、柏木の左クロスに高崎が飛び込みヘディングシュート。これはCKに逃れられた。その1分後には再び柏木の左クロスに今度はエジミウソンが飛び込むが、ヘディングシュートは左に外してしまった。

 徳島は後半33分、徳重に代えて長身185cmのFW羽地登志晃を投入した。同43分、その威力が発揮された。PA右でのFKで、羽地がファーサイドで頭で落とし、ゴール前へ。うまく中へ入れ、あと一歩というシーンを作った。試合はその後、一進一退の攻防が続き、浦和が2-0で逃げ切りに成功。終わってみれば危なげなく4回戦進出を果たした。

<写真>先制のPKを決めたエジミウソン(左)と激励する原口

(取材・文 近藤安弘)


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