東日本大震災で被災した仙台市に本拠地を置くベガルタ仙台のホームスタジアム、ユアテックスタジアム仙台の復旧が遅れる見通しだと、20日のサンケイスポーツweb版などが報じている。仙台空港や仙台駅など公共の建物が甚大な被害を受けており、スタジアムよりもライフラインを優先して復旧作業を行うためという。

　報道によると、ユアスタは通路にコンクリート片が落下するなどの被害があった。スタジアムは仙台市が所有するが、管理する七北田公園管理事務所の加藤豊明所長(62)は「グラウンドレベルは芝も含めて問題ない。(業者が)仕事に取りかかる順位がある。ライフライン優先」などと説明した。

　復旧は損傷具合の調査を依頼し、続いて業者の工事が必要となるため、スタジアム修復の優先順位は低くならざるを得ないのが現状という。これだけの震災被害があったのだから、スタジアムよりも公共施設が優先されるのは当然のことといえる。Jリーグは4月の第2週ごろのリーグ戦再開を目指しているとされるが、仙台は活動が再開できておらず、手倉森誠監督はJリーグに対し「我々としては4月いっぱいはゲームできない旨をお伝えした」と状況を説明している。