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仙台は謹慎明けの関口が“スーパーサブ出場”も3戦連続白星なしに

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[7.9 J1第3節 柏1-0仙台 柏]

 仙台サポーターから悲鳴が飛び交った。多くの人が勝ち点1を分け合うと思っていた試合展開だったが、まさかのロスタイム失点。リーグ最少失点を誇るベガルタ仙台の守備網が、最後の最後で決壊した。

 4分のロスタイムも最後のほうに差し掛かった後半49分、クロスからMF澤昌克に決勝ヘッドを決められ、0-1で敗れた。6月26日の清水戦に0-1で敗れて開幕からの無敗が12で止まり、これで3試合連続で白星なしに。勝利すれば、勝ち点で柏に並び得失点差で抜くことができる、また、横浜FMの結果次第では首位浮上の可能性もあっただけに、悔やまれる試合となった。

 MF梁勇基は「前の試合(1-0勝利したナビスコ杯)の借りを返された。最後の失点シーンは3人が見合ってしまった。ミスが重なってしまった」と反省。手倉森誠監督も「上位対決で、勝てば勝ち点で並べる。得失点差でひっくり返せる。首位柏とお互い注目されているチーム同士の試合に相応しいゲームをしようというところで挑みました。我々としては今回の直接対決のビッグマッチで勝ち点3にこだわって戦い抜いた。その結果、うちが点を取れずに向こうがアディショナルタイムで取った。痛い時間帯の失点だった」と悔しがった。

 0-0の後半12分には、起用法に不満を漏らし、自宅謹慎処分を受けていたMF関口訓充が3試合ぶりに出場。システムも4-5-1に変え、ゴールを狙った。関口はシュートを1本放ったが、ジャストミートせず。ドリブルの切れ味も、いつもよりはなかった。関口は「コンディションは問題なかった。でも、試合に対する体がついてこなかった。いつもは走ったら息が落ち着くけど、息が上がった。守備に行くと攻撃に行けないし、逆に攻撃に行くと、守備に戻れなかった」と試合勘の不足を吐露した。

 ただ、手倉森監督は「関口が入って間違いなく相手の最終ラインが下がった。影響力はあった」と評価しており、今後、先発復帰する可能性はある。チームは3戦勝ち星がない状況だが、キーマンの復帰は大きいところ。

 関口は「試合から離れたのは自分の責任。次、頑張ります」と前を向いた。柏相手にカウンターが効いていたところはある。この敗戦を引きずることなく、次節13日の清水戦で白星をつかむ。

[写真]途中出場の関口

(取材・文 近藤安弘)

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