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[全日本女子選手権]阪口が“大嫌い”なミドルシュートで先制弾!!

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[12.27 全日本女子選手権準決勝 新潟レディース2-1日テレ・ベレーザ 国立]

 なでしこジャパンのMF阪口夢穂が鮮やかなミドルシュートで先制点を決めた。試合後には「ミドルシュートは大嫌い。でも入ってくれて良かった」と笑顔。自身がもっとも苦手とするミドルシュートでのゴールに笑みが絶えなかった。この日は、前半にもシュートチャンスはあったが、「外してしまって後悔していた」。そんな思いを胸に、相手DFのクリアボールに走り込むと、迷いなく右足を振りぬいた。

 準々決勝では、浦和を撃破。そして今回の準決勝では、ここまで2戦連続の零封負けを喫していたベレーザから、2点を奪っての勝利を手にした。新潟レディースとしては創設以来、初めての元日決勝への切符。昨年は準決勝で浦和に1-3で敗れ、決勝進出を逃していたからこそ、今大会にかける思いは強かった。阪口は「去年は(準決勝の)この壁を越えられずに悔しい思いをしていた。越えることができて嬉しいし、清々しい思い」と話す。

 自身にとってはTASAKIペルーレFC時代以来の、元日決戦。「自分は田崎の時に2回、元日決勝を経験している。このチームで元日に試合をしたことがあるのは、私と大石(沙弥香)だけ。みんな緊張すると思うので、プレーで引っ張っていきたい」とコメント。「ケガをしている身体で新潟にはとってもらったので、恩返しがしたい」と力を込めた。

 先制弾に喜びの表情をみせていた阪口だったが、決勝戦へ向けて、反省を忘れなかった。「きょうはなかなか前に行けず、守備に回る時間が多かった。そこが修正点」。今大会に入ってから、チームは守備の意識をさらに徹底。2人、3人で囲んでボールを奪取し、守備から攻撃につなげるというプレーを続けてきた。それ故、守備に意識を持っていかれることが多かったようだが、決勝へ向けてはあえて攻撃面での課題を挙げた。

 最後に苦手としていたミドルシュートでゴールを決めたことについて、「覚醒した?」と報道陣から質問が飛ぶと、「覚醒してないですね~。あと3本くらい決めたら目覚めるかも!」と満面の笑顔。元日の国立決勝の舞台で、阪口の2戦連発弾にも期待がかかる。

(取材・文 片岡涼)
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