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ダヴィ2発で城福・甲府が白星発進、J参入14年目で初の開幕戦勝利

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[3.4 J2第1節 甲府2-1栃木 中銀スタ]

 J2が4日、開幕し、各地で第1節11試合を行った。城福浩新監督を迎え、1年でのJ1復帰を狙うヴァンフォーレ甲府はホームで栃木SCと対戦。FWダヴィの2ゴールで2-1と競り勝ち、J参入14年目にして初の開幕戦勝利を飾った。

 FWハーフナー・マイクがフィテッセ(オランダ)に移籍し、FWパウリーニョ(G大阪)、DFダニエル(名古屋)の両外国人もチームを去った。この日は、浦和から完全移籍で獲得したFW高崎寛之とFWダヴィが2トップを形成。19歳のMF堀米勇輝が右サイドハーフに入り、リーグ戦初先発を飾った。

 前半25分、中盤のセカンドボールをMF保坂一成が頭で前線に跳ね返し、このボールに高崎が反応。PA内に抜け出し、GKと1対1を迎えると、右足のシュートはGKに弾かれたが、こぼれ球に詰めていたダヴィが押し込み、均衡を破った。

 昨年7月に加入したダヴィは、J1残留争いに巻き込まれているチームの救世主として期待されたが、コンディションが整わず、1ゴールも挙げられないまま、シーズン終了。チームもJ2に降格した。ダヴィにとって名古屋時代の09年7月5月のG大阪戦以来、973日ぶりとなるJリーグでのゴールが甲府の2012シーズン初ゴール。「素晴らしいゴール。こぼれ球を狙っていたし、決められてよかった」と振り返った。

 その後も2トップを中心に攻め込む甲府だが、前半34分のダヴィの右足ミドルはGKが好セーブ。同38分には堀米のFKに高崎がバックヘッドで合わせるが、ポストに弾かれた。同44分にも堀米がPA外から狙った左足ダイレクトボレーがクロスバーを直撃するなど、チャンスをつくりながら追加点を奪えず、1-0で前半を折り返した。

 栃木は最終ラインにDF臼井幸平、DF柳川雅樹、DF當間建文、DF山形辰徳と新戦力4人がズラリと並んだ。柳川、當間は体の強さを見せ、高崎とダヴィの2トップに厳しく寄せたが、一瞬の連係ミスを突かれ、失点。その後も甲府の迫力ある攻撃に押し込まれる展開が続いた。それでも後半15分にワンチャンスを生かす。臼井の縦パスに反応したFW廣瀬浩二がDFドウグラスとうまく体を入れ替え、ゴール前に抜け出すと、GKとの1対1から左足でねじ込み、1-1の同点に追いついた。

 甲府の城福監督は直後にMF片桐淳至を投入。後半25分には今季から10番を背負うMF井澤惇をピッチに送り込む。すると、この交代策が奏功した。後半28分、井澤がドリブルで左サイドを駆け上がり、ゴールライン際を突破。マイナスに戻したラストパスをダヴィが右足で押し込み、2-1と勝ち越した。

 栃木はFW久木野聡、FW棗佑喜という新戦力2人を投入し、反撃を狙う。後半38分には甲府のDF石原克哉が2枚目の警告で退場。10人となったが、大卒ルーキーDF佐々木翔を左SBに投入し、そのまま逃げ切った。就任1戦目を勝利で飾り、クラブ史上初となる開幕戦白星を挙げた城福監督は試合後のインタビューで「熱いサポーターに支えられて、10人になって苦しかったが、選手は最後までがんばることができた」とサポーターに感謝。「ホームでは全勝を狙いたい。もっともっと課題を克服して、次はもっといいゲームを見せたい」と誓っていた。

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