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4/25 日本代表 練習後の選手コメント

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 日本代表は、3日に渡った千葉県内での候補合宿を終えた。最終日の25日には、明治大と練習試合を行い、今合宿で2日に渡って取り組んできた3-4-3の布陣をチェック。多くの選手が45分間プレーし、実戦でどのように機能し、修正点を洗い出した。3-4-3について、また練習試合の成果について語る選手に加え、U-23の選手を中心に24日に決まったロンドン五輪の組み合わせについても、コメントしている。

以下、練習後の選手コメント

●MF柏木陽介(浦和)
― 3-4-3で練習試合をやってみてどうだった?
「最初のメンバーで、どうやったらいいかまだあまり分からない状態で試合をして、中盤で(中村)憲剛さんと俺で2対5をつくられたり、振り回されて難しかった。けど、何となく理解してきているとは思う」
―縦パスがなかなか入らないとしんどい感じ?
「入らないというか、入れられない。距離感が遠いし、練習でやってきたことをやろうとしすぎて、サイドで数的優位をつくろうとしているのに数的不利になったり。全体的にあまりうまくいかなかった」
―それでも今までよりは少しずつ連動性は出てきているように見えたが?
「うん…、ちょっとサイドの3人の距離が近すぎたかな」
―中盤の動き方は?
「中盤でプレスを掛けに行けと言われたけど、そこで行ったらバイタルが空くから怖かった。でも行かないと後ろで3人が余っている状態になってしまったりするし。それと、(中盤がプレスに)行ったら行ったで、後ろが相手のFWにつかないと、バイタルを使われたりして中盤が追い越してくる。全員が良いタイミングで良いプレスを掛けていけばもう少しうまく嵌るのかなと思った。そういう形でボールを取れたらもっといい攻撃ができるのかなと思った」
―和田コーチに試合中に言われていたのはそのこと?
「和田さんから(監督が)『俺と憲剛さんのところで相手のボランチにプレスを掛けろと言っている』と言われたから、『いや、結構きついよ』と。振り回されてイライラしてしまった」
―2月の試合では4-2-3-1のトップ下のやり方が分かってきたと話していたが、今回、3-4-3のボランチでどこまで習得していると感じている?
「難しいけど、個人的にはできたと思う。ミスせずにできたし。でも、距離感が遠いなと思った。憲剛さんと俺でタイミングをさぐりながら横パスを入れたりしていたけど、サイドが早いタイミングでボールを受けに来ても監督は怒っているような感じだった。どのタイミングでバイタルを使うのかがまだ分からない。やっていけば良くなるかな」
―2本目を見ての感想は?
「相手が正直疲れていたかなというのがあって、往々にして2本目の方が良い試合をする。見ていて、(原口)元気が早い段階で中に入っていくことによって駒さん(駒野友一)が空いたりもしていたから、それはそれでいいのかなと思ってみていたけど、監督的には違うみたいで。そっちのほうがうまく回っているように見えていたけど、でも監督がやりたいのはそういうことではないみたいだった。(サイドの選手)全員が縦一列に並んでいるように見えるのが多かったのだけど。元気やキヨ(清武弘嗣)が中に入っていった方がいいように見えたけど、監督は納得はいっていないようだった。どうしていくのがいいのか分からない」
―トップのボールの受け方に共通意識がない?
「監督はゴールに体を向けた状態、ボールとゴールが見える状態でボールをもらえとよく言う。それをするためには、早く中へ入りすぎるのがいけない、ということだと思う。後ろ向きでもらうことになるから。でも、試合の中でそうなっていく(中へ入る)ことが多くなるのかなと思う。あと、ボランチの1枚が攻撃参加しないと、きついなと思った」
―得点シーンは?
「タイミングを見て上がっていったらゴールにつながったので良かった。でも取られたら真ん中は憲剛さん一人になる。逆サイドがちょっと絞っている感じ。攻めているサイドのボランチが攻撃のサポートに入って、もう一個の逆サイドが絞って真ん中のボランチが出て行く、という感じなのかな」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―高橋とダブルボランチを組んだが、縦関係を意識した?
「流れの中でそうなったけど、特別そういう意識をした訳ではない。(高橋は)サイズもあるし、フィジカルが強い。初めていろいろ緊張しているところはあったと思うけど、コミュニケーションを取りながらやれて良かった。でも東京でやっているサッカーと違うので。極力話しながらやっていければと思うけど、集まる機会がないし、なかなか難しい」
―どの時点で3-4-3を使えるようになればいいと思うか?
「うーん、極力早くというのは皆が思っていると思うけど、時間がない。1週間集まって練習するようなところがほとんどないので、難しい。この辺りでというのは、何となく想像するのも大事だけど、完璧になるには時間がかかるし、最終予選に入ったら3-4-3の練習ばかりしていられないと思う。限られた時間の中でできるだけ早くというしかない」
―3-4-3の利点や魅力は?
「サイドで数的優位をつくって、サイドの選手を高い位置に持って行けることですね。攻めの部分を意識した守備の仕方をするのは、やっていて楽しいです。中央ではなかなかスペースが生まれないので、サイドで数的優位を作っていければいい」
-サイドが詰まりがちだが?
「それはまだ慣れていないから。やっていくうちに、タイミングやスタートポジションをやりながら修正していけば、詰まるということもないと思う」
―これまでのサッカーと3-4-3は別もの?
「サイドで数的優位をつくるのは現代のサッカーではそうだと思う。3-4-3というのにこだわりすぎずにやるのがいいのかなと思うし、理にかなっていると思う」
-こうやって国内組で合宿することは底上げになると思う?
「直にコミュニケーションを取れるし、国内組が3-4-3の理解度を深めていって、それを海外組に伝えることも必要だと思う。限られた時間だが、集まることは決して悪いことではない。メリットはある。最終予選では海外組の移動距離があったり時差があったりするし、海外組のコンディションが悪いときには、監督が安心して任せられるようなレベルまで持って行ければいいと思う。国内組がしっかり土台を築いて土台を挙げて行ければいいと思う」
―五輪の組み合わせが決まって、遠藤選手が99年世界ユース選手権決勝で対戦したスペインと同じグループになったが?
「そうですね。どんな選手がいるかわからないけど、いい選手はいると思うし、スペインは下から上まで一緒のサッカーだと思う。伝統的にそういう戦い方をしてくると思う」

●FW原口元気(浦和)
-監督にいろいろ言われていたが?
「中に入っていくプレーも大事だけど、タイミングの問題ですね」
-サイドから崩していこうとしていたのか?
「それもあるけど、真ん中の3人で崩した方がいいこともある。2日間の練習でやってきたことを表現しようと思ってやりました。3-4-3は前の選手はすごいやりやすいけど、後ろの選手は運動量が求められるので、そこがきつそうだと思った。右サイドのキヨくん(清武弘嗣)と(酒井)宏樹がいいコンビネーションだったので、自然と僕に良いボールが入ってきたのでやりやすかったです」
-五輪の組み合わせが決まったが?
「楽しみですね。上(決勝トーナメント)に上がれる可能性もあると思うし、スペインという強い国とやれるのも非常に楽しみです。今からしっかりいい準備をしたいです」
-ネイマールと当たるには上にいかないといけない。
「そうですね。でも(グループ)2位でブラジルが1位ならやれる。決勝Tに上がったらブラジルとやれる可能性が高いと思うので、そこにまず行けるようにしたいです」
-スペインの印象は?
「A代表そのままじゃないかというイメージです。A代表にいる選手も多くいるので、同じようなサッカーだと思います」
-昨夜の抽選会の後、ホテルで話したりしたのか?
「五輪メンバー皆で集まって、2時間くらいずっとしゃべっていました。大分盛り上がりました。スペインというより、オーバーエージのことですね。誰来るんだよ-、とか。誰なの?誰なの?っていう感じ」
-遠藤選手あたりが入ってきたらいいのでは?
「そうですね。あんなに落ち着かせられる選手がいたら、こんなに頼もしい助っ人はいないと思う。でも自分たちで自分たちのことをやるだけです」

●MF中村憲剛(川崎F)
―実戦いで3-4-3をやった印象は?
「うまくはまっていけば面白い感じはしています。後ろのスライドと、外の選手、外で数的優位をつくりたいシステムなので、ウイングとサイドハーフの前の1対1の作り方を練習でもやっていたし、そこをやろうという話は試合前からしていました」
―試合の評価は?
「このゲームの評価はそんなに気にしていません。それより5月にまた集まったとき、最終予選のことですね。あとは代表に来たら、代表のサッカーがあることを頭に入れてやる。今回やった3-4-3は特殊なので、自チームでやっている戦術は頭の片隅に置いて、ここではこれに集中してくれと監督にも言われました。そうやって頭をまっさらにしてはいらないと、いつもの感覚でやっていると違うし、Jでは4バックのチームも多い。今回に関して、ここでは3-4-3だったので、ここから積み上げていきたいと思っているだろうし、僕ら選手もそれぞれがいろいろなことを見えたと思うので、それを次は頭に入れて、また最初に戻るのではなくて、ここまでやったから次はここからと考えてやれたらと思います。クラブに帰ると、またクラブのサッカーがありますが、そこの切り替えをしっかりしたいなと思います。
―ボランチで気をつけることは?
「この合宿中の練習でもそうでしたが、ボランチには追い越していく動きは求められていないのかなと。それよりも前の3人とWBの選手をいかに絡めるかに時間を割いていたので。どちらかというと前が詰まったら受け皿になって、またサイドを変えるとか。自分のところに落ちてきたら、裏に飛び出す選手にダイレクトでパスを入れるとか。そういうイメージはあります。ただ、(柏木)陽介が点を取った時のように、ああいう飛び出しの仕方は、ありなんじゃないかなとも思いました」
―監督からの指示は?
「後ろに3人、前にも3人、横に2人いるということで、バランスは気を使ってほしいと言われていました。実際にやってみてそのとおりだなと思ったし、バランスはすごく大事ですね。陽介とやっていましたが、2人で横並びにならない方がいいと。紅白戦は3-4-3同士だったから粗は目立ちませんでしたが、今日のように中盤でつないでくる相手との試合だと数的不利が中央で頻繁に起きていたので。
個人的には前に行きたいけれど、後ろに入れられるのは嫌だから、ちょっと後ろにいました。でも、それを見ていた監督が『前に行け。それによって後ろの岩政(大樹)とかCBが前に出られるから』と言っていました。実際にそうしたら向こうのボール回しも止まったので、なるほどなと。それは向こうもフォーメーションが違う中でやらないとわからないことだったので、一つ勉強になりました。ボランチの自分たちが前に行くことで、全体が高い位置を取れるようになるんだなと。全部が全部、行けるわけではないですけど。そこはすごく感じました」
―攻撃時にはボランチが縦関係になる?
「それでいいんじゃないかなと思います。そうしないとトップにクサビが入ったときに、サポートする選手がいない。ウイングは1回、外に開いてから中に入って来いと話していることもあって、全部が全部、自分たちのタイミングでトップに入れることができるわけではない。そういうときにサポートに入るのが誰かとなると、ボランチになるときもあると思います。(ボランチに)2人並んでいても、後ろには3人いますし、一人いれば(守備も)回ると思う。そこで一人、前に人数をかけられれば、面白い形になるかなと思います」
―攻撃面での課題は?
「ウイングとサイドハーフの位置関係ですね。2人ともライン際に並ぶ形になると、相手も楽だと思うし、違いが出てこない。そこは慣れの部分だと思います。今日もどっちかが中に入ってパスコースができたときに、ほとんどのチャンスができていました。それはやっていく。それがWGの判断なのか、WBの判断になるのか。WGが中に入って行ったらWBが上がればいい。そこのメリハリがもっとつくと、もっとボールも回ると思うし、サイドももっと突破できると思います。サイドに2人並ぶのは、ちょっともったいないかなとやりながら感じました。ボールを持った時に、(右WGの藤本)淳吾とモリ(右WBの森脇良太)が2人とも外にいたり、(左WGの山田)大記と(左WBの太田)宏介が外にいた。そうなると、僕たちからはすごく遠くてパスが出しにくいということがありました。
そこで、どっちかが動く。基本的にはWBが動くというのがザックさんの指示なんですけど。それは僕たちの感覚とは違うもので、すごく面白い。僕たちの感覚ではWGが入って、WBが相手のSBの位置を見て走るという感じだったんです。でも、ここでやるからには、そういう(監督の求める)風にやらないといけないし。淳吾とか大記にも、自分の意志でもっと中に入ってきていいんじゃないかっていう話はしました。ボールに触れないと彼らもつまらないし、淳吾が途中から止まるっていうか、少し中に入ったことで森脇が上がるようになって、流れができた感じがあります」

●FW清武弘嗣(C大阪)
―五輪の組み合わせ、まさかスペインが来るとは思わなかった?
「シードでどこが来ても驚きはしなかったです。スペインかっていう感じでした。ブラジルでもメキシコでも、イギリスでも、その4つはわかっていたので、あまり驚きはなかったです」
―初戦がスペインというのは?
「そこを倒したら、多分、一気に自分たち行けると思うので。すごい選手もいますし、すごいですけど、名前を意識すると負けちゃうかもしれないので、そういうのを気にせずに、ガンガン行けたらと思います」
―2戦目のモロッコ戦も大事になりそう。
「そうですね。まぁ、どの試合も大事だと思うので。スペインに限らず。初戦はスペインなので特に大事ですが、どの試合も大事なのでしっかりできればいいなと思います」
―こういうのをスペイン相手にやりたいというのは?
「全然、日本らしいサッカーができれば一番いいですし、名前負けはしないようにやりたいです。自分たちは。A代表も強いですがあまり気負いすぎることなく、やれれば一番いいかなと思います。まだスペインの試合を見ていないので、何とも言えませんが、強いのは確かだと思います」
―強い所とやりたかった?
「やりたかったです。どれくらい自分たちの力があるか試せるのも楽しみです。これからだと思います」
―相手も決まってやることも明確になった?
「もっとトレーニングをしっかりして、生き残るためにアピールしないといけないと思います」
―こうしようと思っていることは?
「いや、別にありません。昨日発表があって、また今日から新しくアピールの場だなって思いましたけど、それくらいです」
―今日の試合については?
「良く見えたかもしれませんが、監督が求めることはまだまだ遠くにある。求めることがもう少しできれば、良いゲームだったと思いますけど。まだまだできていない部分が多かったので、そういうことも考えつつ、またチームでしっかりやりたいなと思います」
―遠藤選手との息は?
「監督がやりたいことができるように頑張ります」

●FW山田大記(磐田)
―3-4-3は今回が初めて?
「はい。やったことがなくて、最初のイメージがなかったので、言われたことに抵抗もなく、『あ、そうなんだ』という感じで受け入れられましたし、戸惑いもありませんでした」
―3日間の収穫は?
「ザッケローニ監督のやりたいサッカーを全く知らない段階からだったので、すべてが新しいことでした。たくさん学ぶことができましたし、3-4-3に関していえば、自分の中でほとんどわからないことがないかなっていう感じにもなったので、それはすごくよかったですね。そこが一番の収穫かなと思います」
―イメージに体もついていく?
「いえ、まだ動けていない部分も自分でもありました。それで後半、見ていたらキヨ(清武弘嗣)とかすごくうまいことチームの役割をこなしながらも、バリエーションを増やすために個人の動きを加えていたので、すごく参考になりました。型にはまらないところをどうやって入れていくかというところを見ていて感じました」
―すごくサイドに張っていた印象がありますが。
「やりながらも感じていたのですが、スタートポジションはサイドに取るっていうのが、監督のやろうとするサッカーです。練習後に監督も『国内ではなく、世界で戦うときに、攻撃をスピードアップさせるためにあそこのポジションを取らせている』と言っていました。今日の大学生が相手であれば、ずっと中にいてもある意味、最初から中にいてもできていたと思うのですが、世界を見るということで、外にポジションを取れと言っていたと思うので、今後もその意図を感じ取りながらやりたいなと思います」
―具体的にはどういう動き?
「入ってくるのが良いタイミングでしたよね。ただ、逆サイドだったからよくわからなかったのですが、それでも監督からは『もっと外に張れ』って言われていたような気もするんですよね。結局、プレーするのは選手なので個人の判断だと思いますが、まだまだ、特に僕は監督のサッカーを理解するところから入らないといけない段階にいますので。そういう意味では、オーソドックスなことは理解できましたが、キヨみたいに言われている部分以外の自分のスタイルも出して、チームとして崩していくところでの個性の出し方っていうのは、これから学んでいければと思いました。まずはチームに帰って、もう一回呼んでもらえるように頑張ります」
―ウイングが開いて、相手も開かせてスピードアップする?
「そうですね。よりSBのところで2対1の数的優位をつくるというのが、3-4-3をやるときの一番のストロングポイントだと思うので。フォーメーション練習をするときも、サイドに開いて、まずはサイドバックにつかまれた(マークされた)状態でサイドからスタートしていましたし、あそこで2対1をつくることが速い攻めにつなっていくと自分としてはそう解釈しています。そういう速い攻撃だったり、強豪とやるときにストロングポイントを生かせると思うので。大学生とやるのではなく、今日だけを考えてやらない方がいいのかなと思います。終わってからも監督は「上を目指すうえで取り組んでいる」と話していたので。自分としては、中に入った方がいいのかな、いうのはやりながら感じていましたが、そういう狙いがあると思うので、そこらへんは理解してやりたいと思います」
―アピールはできた?
「あまりできなかったというか、監督もチームのスタイルを理解することを一番の目的に掲げていたので、個人的には理解できたので収穫もありましたが、短い期間ですし、もちろんもう少しインパクトを残せればよかったと思います」
―宿舎とかでは?
「みんな声を掛けてくれました。練習で見ていて、こうすればよかったねとか。スライドするタイミングとか、サイドで3人の距離が近くなってしまっていたので、(太田)宏介くんとか、ポジションの近い選手とかと話しました」

●DF槙野智章(浦和)
―終わってから監督には何を言われた?
「前にもう少しチャレンジをしてほしいと言われましたね。もう少し前にチャレンジしても良かったかなと言われましたね」
―終盤にボールがCBの前に入った要因は?
「もう少し広がりを持って、相手を揺さぶることも必要かなと思いました。今日は大学生が相手でしたが、横、横を意識するのではなく、もう少し前でやることが必要かなと」
―ボランチとの関係で意識したことは?
「ヤット(遠藤保仁)さん、 (高橋)秀人がボールを持った時は、僕たちSBの選手がもう少し広がりを持つ。パスコースをもう少し増やすことが必要なのかなと思いました。そうすればボランチを含めてすごく良いボール回しができればいいのかなと思います」
―CBが前でボール奪うこともあったが?
「そうですね。ボランチとCBの間に明治大の選手がいたので、できるだけその選手に最初は岩政(大樹)さん、途中から今野(泰幸)さんが、そこはしっかり行こうっていう話しはしていました」
―これまでやってきて手応えは?
「選手たちは手応えをつかんでいますし、試合を重ねる中でどんどん良いプレーができています。そして、その中でも、課題ができてきているのが、チームとしては良いかなと思います。多少時間はかかるかもしれませんけど」
―特に課題と感じていることは?
「横パスとバックパスが多いと監督も言っていましたので、やっている僕たちも揺さぶりながらもう少し縦パスを入れる。日本代表は前に行くスピード、持久力があると思うので、そこをもっと生かせるようにやっていきたいと思います」
―国内合宿は収穫ある?
「そうですね。なかなかそろわない中でも、こういう短期間でやれている。そしてJリーグの中でも活躍している若い選手やオリンピックの選手が入っている中で一緒にやれているのは僕自身にもそうですし、代表チームの活性にもつながると思う。短い期間でも非常に良い合宿だったと思います。若い選手が入ることで危機感を感じますし、代表チームは常にしっかり結果を残さないと呼ばれない場所ですし、とにかくチームで結果を出す。そして代表で集まったときは代表を意識してやることが必要かなと思います」

●MF太田宏介(F東京)
―3-4-3は?
「頭の中で理解できていますが、ゲームになると状況が変わるので難しいですね。前に出て行くタイミングに戸惑いました。逆サイドでつくっている(パスを回している)ときは絞っている必要がありますので。両サイドが同時に出て行くFC東京都は全然違うので。ただ、裏に抜ける動きももう少し必要だったかなと思います。一番運動量が求められるので大変ですけどね。
―守備で逆サイドにボールがあるときは自サイドを捨てる形になるが?
「相手が大学生だから怖さはなかったですが、これがより高いレベルになると、正直まだ怖いですね」

●MF酒井宏樹(柏)
―練習試合はどうだった?
「体力がまだまだ足りないなと。45分で息切れしてしまいました。もっと効率的に動かないなと思いましたが、攻撃はやりやすかったですね」
―要因は?
「キヨ(清武弘嗣)にSBが食いついてくれてスペースがあったから。逆にスペースがあったから走らないといけなくなったのですが。右サイドでの攻撃が多くなって、今日はよく使われていたので30分過ぎにはもう疲れていましたね」
―そういうときは逆に展開も必要?
「右サイドにボールがあるときは、左サイドは行かないのでサイドチェンジも難しいです。僕は戦術理解が得意ではないので、もっと慣れていかないといけません」

●MF高橋秀人(F東京)
―3日間を振り返って?
「収穫の多い3日間でした。刺激の強い中でできたことは収穫です。最初は臆病になっていましたが、日が経つにつれて、レベルの高い選手たちと一緒にできているんだとあらためて感じました」
―ボランチの役割は?
「あまり上がらずに、バイタルエリアをカバーしないといけないなと。攻めない分、どれだけパスを散らせるかが求められていたとおっもいます」
―コンビを組んだ遠藤選手は?
「ボールの引き出し方がうまいので。ポジショニングが勉強になりました。僕はボールの受け方が不得意なので。ボランチでボールを失うと、失点に直結するので、少しでも技術を盗みたいと思いました」
―3-4-3については?
「やったことはありませんでした。攻撃に移ったときにボランチからのパススピードが上がれば、攻撃をつくれると思いました」

(取材・文 矢内由美子、河合拓)

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