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延長で2ゴール! 川崎Fに走り勝った鳥栖がクラブ史上初の4強進出

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[12.22 天皇杯準々決勝 鳥栖2-0 (延長2-0)川崎F ベアスタ]

 天皇杯は22日に準々決勝を各地で行い、ベストアメニティスタジアムではサガン鳥栖川崎フロンターレが対戦した。試合は両チームともに譲らず、スコアレスで延長に突入した。延長前半10分にDF丹羽竜平のゴールで先制した鳥栖は、前掛かりになった川崎Fから延長後半7分にもMF水沼宏太が追加点を挙げて2-0で勝利。クラブ史上初の4強進出を果たした鳥栖は、29日の準決勝で横浜FMと対戦する。

 序盤から攻勢の鳥栖は、高い位置でボールを奪いFW豊田陽平を中心に、川崎Fゴールに迫っていく。しかし、ゴール前で高い集中力を見せる川崎Fから得点を挙げられない。前半29分には川崎FもMF中村憲剛がFW大久保嘉人との連係から、チーム初シュートを放つが得点はできない。さらに川崎Fは右サイドからの折り返しを大久保がヒールでシュート。しかし、これはDFにブロックされて得点にはならなかった。

 後半に入ると鳥栖は、MF水沼宏太を起用する。水沼は積極的にシュートを放ち、チームにリズムをもたらす。後半30分には最終ラインの裏に抜けた豊田に浮き球のパスが送られたが、DFに体を寄せられてシュートを打つことはできなかった。後半終了間際には川崎Fも、CKからチャンスをつくったが、試合はスコアレスのまま延長戦に突入した。

 試合の主導権を握っていた鳥栖が、ようやくゴールを挙げる。川崎FのFKから一気にロングカウンターに出る。MF高橋義希がドリブルでボールを持ち上がると、MF藤田直之の1タッチパスでボールは右サイドに展開される。そこに走り込んだ丹羽がPA内でシュートを放ち、鳥栖が先制した。

 今季限りでの現役引退を表明したDF伊藤宏樹とともに、タイトルを獲りたい川崎Fは、捨て身の攻撃に出る。延長後半開始時には、伊藤を下げて、DF中澤聡太を起用し、DFジェシを前線に上げたパワープレーに出た。

 しかし、この試合2点目のゴールを決めたのも鳥栖だった。延長後半7分、川崎Fの攻撃を跳ね返した鳥栖は、中盤でボールを拾った藤田が前方に大きなパスを出す。藤田がボールを持つ瞬間、自陣から走り出していた水沼がロングボールに追いつき、GK西部との1対1を確実に決めて、鳥栖がリードを2点に広げた。

 最後までGK林彰洋を中心に、川崎Fの攻撃陣を完封した鳥栖が2-0で勝利し、クラブ史上初の4強進出を決めた。準決勝で鳥栖は、3年連続4強進出の横浜F・マリノスと対戦する。


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