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「絶対にそこを克服して…」長崎MF米田、前回カシマの悔しさ胸に“股抜き”弾

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追撃の1点目を決めたV・ファーレン長崎MF米田隼也

[12.21 天皇杯準決勝 鹿島3-2長崎 カシマ]

 長崎に希望を与える追撃弾は、自身の成長にも手応えを感じる一発となった。V・ファーレン長崎MF米田隼也は0-2で迎えた前半37分、鹿島アントラーズの名手GK曽ヶ端準の股下を打ち抜く1点目をマーク。「ファーストタッチが良くて自分の前に置けて、シュートは思い切って打ったら入った」と柔らかい表情で振り返った。

 米田は大卒1年目の昨季、J1第12節でカシマのピッチを経験。FW鈴木武蔵(現札幌)のゴールをアシストした一方で、自身のサイドから先制点を献上し、勝ち越しのPKも与えてしまうなど2失点に絡んでいた。「メンタル面の弱さをすごく感じていて、絶対にそこを克服して違った形でいいプレーを見せようと思っていた」。

 この日は鹿島対策の狙いから、今季初めて3-4-2-1のシステムを採用した長崎。序盤こそ狙いどおりのプレーができず、不運な形で2失点を喫したが、右ウイングバックの米田が突破口を切り開いた。前半37分、鋭いドリブルを見せたMF吉岡雅和のスルーパスに反応し、落ち着いたトラップから最後は力強く右足を振り抜いた。

「ヨシくんとはすごくやりやすい。左利きで右サイドをやっているので中を見ながらノールックでパスを出してくれるのでやりやすい」。シャドーの吉岡との連携をそう誇った米田は「高い位置に自分がいたのがまず良かったと思うし、そこでヨシくんからすごくいいボールが来た」と一学年上の相棒を称えた。

 一方の吉岡も「相手が僕のほうを見ているのが分かった。米田選手がうまく裏に抜けるスピード感が見えたので、そこにうまく落とせば相手の重心で追いつけないかなと思った。そこに軽くポンと出した」としてやったりの表情。手倉森誠監督が3週間かけて準備した3-4-2-1システムが花開いたワンシーンだった。

(取材・文 竹内達也)
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