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“川崎Fの14番”での初タイトルに安堵…MF脇坂泰斗「懸ける思いは強かった」

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2年ぶりのタイトルにMF脇坂泰斗の笑顔がはじけた

[12.9 天皇杯決勝 川崎F 0-0(PK8-7) 柏 国立]

 らしい戦いができたかといえば決してそうではなかった。公式戦10試合負けなしと好調を維持して迎えた天皇杯決勝は、内容で見れば多くの時間を柏レイソルにペースを握られた。延長戦を含めた120分を通してのシュート数でも、7対19と川崎フロンターレの分は悪かった。

 それでも、J1、ルヴァン杯、天皇杯と数々のタイトルを知るMF脇坂泰斗は、「今日に関しては、もう勝ちさえあればいいゲームなので」と、PK戦によって雌雄が決した天皇杯決勝を振り返る。

「チーム全員の力で勝ち取ったものだと思いますし、PKなんかも前日ちょろっとやるだけじゃなくて、すごい前から練習をしてる選手が多かったので、そういった意味で、やっぱり積み重ねがこういうゲームにいってるんだなと感じましたし、これをクラブとしてつなげていくっていうのがより大事だと思う」

 2017年のJ1初制覇にはじまり、2021年まで毎年タイトルを獲得してきた川崎Fだったが、2022年は無冠に終わった。クラブのレジェンド・中村憲剛がつけていた14番を引き継いで2年目、脇坂個人にとっても2023年はタイトル奪取に懸ける思いはひとしおだった。

「14番をつけての初タイトルに至るまでいろいろありましたけど、リーグ戦は奪還を目指して戦った中で8位。目指したものには届かなかった。そういった意味でも、懸ける思いは強かった」

 脇坂は後半42分にピッチを去ることになったが、PK戦を制して3大会ぶりの天皇杯のタイトルを手繰り寄せた。

「まだシーズン終わってないので、ACLをしっかり勝って、今シーズンをしめくくりたいと思います」と、13日のACL蔚山現代戦へと視線を移した。

(取材・文 奥山典幸)
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奥山典幸
Text by 奥山典幸

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