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エリクセンの命を救ったケアーに伊紙も賛辞「新たな英雄。彼がEURO2020を制した」

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デンマーク代表主将のDFシモン・ケアー

 ミランに所属するデンマーク代表主将のDFシモン・ケアーについて、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が13日、特集を組み、MFクリスティアン・エリクセンの命を救った行動に賛辞を贈った。

 12日にコペンハーゲンで行われたEURO2020のグループB第1節デンマーク対フィンランド(0-1)の試合中、インテルMFエリクセンが突如、意識を失ってピッチに倒れ込んだ。最悪の事態も想定される中、デンマーク代表主将は冷静に行動。倒れたエリクセンの気道を確保して救命処置を講じたほか、チームメートらに呼び掛けて囲うように壁を作り、さらにはエリクセンの妻を慰めるなどの配慮も見せた。

 そんなデンマーク代表主将を称賛する声が相次いでいる。イタリア紙も、「ミランファンの新たな英雄、ケアー。『彼を主将に』」との見出しで賛辞を贈った。「彼を知る限り、公に発言する気力が戻っても、“英雄”という言葉は最後まで聞きたがらないはず。きっと『本能と経験から行動した。“当たり前”の行動をした』と答えるはずだ」と指摘。「しかし時として、その“当たり前”が実行できないこともある」と述べ、ケアーの英雄的な行動力を称えた。

 続いて、「シモンは自身が英雄視されないように、あらゆる手を尽くすだろうが、世界はすでに、その宣言に取り掛かっている」とコメント。所属クラブのミランにおいても、「口数は少ないが、偉大な人間性を持ったリーダー」であり、クラブが若手主体のチーム作りを進める中で、数少ないベテランの1人であることも紹介しつつ、代表のチームメートの命を救った行動を振り返り、「ミランファンの多くにとって、彼はすでにEURO2020を制したようなものだ。バロンドールに推す者すらいる。すぐさま(ステファノ)ピオリのチームの主将にするという案に至っては、ほぼ満場一致になるだろう」などと綴った。

 イタリア紙は最後に、ケアーが以前、「ミランでキャリアを終えたい」などと話していたことを引用しつつ、「それならキャプテンマークを巻く時間は当然、残されているはずだ」とコメント。EURO2020で偉大な振る舞いを見せたケアーのクラブチームでの主将就任を願った。

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