[7.6 Fリーグ2014/15第3節 すみだ2-1府中 町田市総合]

　Fリーグは6日に第3節を各地で行い、フウガドールすみだと府中アスレティックFCの東京ダービーが行われた。試合は2-1ですみだが勝利し、Fリーグ昇格後の初白星を挙げている。試合後の会見で、すみだの須賀雄大監督は「この1点差には、ものすごく大きな違いだったり、開きがあると思っているので。どんな1点だったにせよ、この1点が取れたことはクラブにとって大きな自信になります」と、初勝利の喜びを噛み締めた。

　以下、試合後のすみだ、須賀監督コメント

●須賀雄大監督
―試合の感想?
「今日に関しては、セントラル開幕2連敗ということで、自分たちの良さを出しつつも、ちょっと開幕2連戦は『フウガっていうのは、こういうチームだよ』と、みなさんにわかってもらいたかったのと、自分たちが自分たちらしいフットサルができて勝利できたら、フットサルのファンがもっと増えてくれるんじゃないかと、自分たちが勝手に使命を感じて挑ましてもらいました。結果として2連敗という結果になってしまったので、今回の試合に関しては、当然自分たちらしさも忘れずに、府中アスレティックという素晴らしいチームを相手に、相手の良さも出させないところも意識して、試合に入りました。そのあたりを選手たちが非常によく理解してやってくれたことが、勝利につながったと思っています。ただ、パワープレーからまた失点してしまったことに関しては、間違いなく監督の責任なので。ここを立て直さない限り、どのチームにも狙われてしまうと思いますので。今回、もちろん対策はしたつもりだったのですが、こういう結果になったので、同じことは繰り返さない。まぁ、3度目の正直になりますが、意識してやっていきたいなと思っています。最後に、試合前に(府中の)谷本監督と、『フットサルを盛り上げるような試合をしたいね』という話をして、お互いに、まだまだかもしれませんが、そこを監督同士が意識して今日試合に入りました。日本人監督同士で、そういう意識で試合をしていければ、フットサル界は盛り上がって行くと思います。次回も、また、そういう気持ちを持って、フットサル界が盛り上がるような試合をしたいと思います」

―2連敗から1週間、一番準備してきたところは?
「まず、気持ちを切り替えるっていうことももちろんですが、疲労がかなりありました。うちのスタイルはかなり走るので、選手の消耗も激しかったので、そこを抜くのが一番大きい作業になりました。それと先ほども言ったように、今回は相手の良さを消していかなければいけないと思っていたので、相手の隙を突くようなトレーニングを多めに積んで。この1マッチにしっかり準備をした。そういう1週間でした」

―初勝利の感想を?
「いや、もう、久しぶりにこんなにうれしい勝利。やっぱり、なかなか…プーマ杯でも、もちろん勝ったら嬉しかったですが、関東リーグ、プーマ杯、地域チャンピオンズリーグ(以下、地域CL)とずっと戦ってきた中で、こんなに嬉しい勝利は久しぶりだなって思うくらい嬉しいです。どうしても、プーマ杯でも、Fとの対戦だったとしても、ある程度やってくれるだろうという期待があったり、どちらかというと、それに応えなきゃという気持ちが強かった。地域CLでも、連覇しているから今年もという、そんな試合の入り方が多かったのですが、やっぱり今回の勝利は本当に純粋に自分たちの選手、スタッフ、サポーターが嬉しい。本当に久しぶりに、自分たちのために戦って勝ったという試合だったと思うので、とても嬉しいです」

―初勝利が3節目になったが、時期としては思っていたより早かった、遅かった?
「初勝利に関しては、うーん。どちらでもないという感じです。この3連戦、浦安、大阪、府中、どのチームも本当に素晴らしいチームだと思っていますし、点差と結果を見てもらえばわかるように、どっちに転ぶか分からないゲームが続いているので。そういう意味では当たり前のように勝てると思っていませんし、逆に絶対に勝てないかといわれると、そんな風には思っていませんし。初戦から勝てるチャンスが、個人的にはあったと思っているので。ただ、逆に3連敗も十分あったと思っているので、そこに関しては悪くもない、良くもない。そんな立ち上がりだと思います」

―Fリーグクラブも、すみだを研究して臨んできている印象だが、カップ戦ではなく、リーグで戦う難しさを感じるか?
「もちろん、僕らも浦安を研究して入ったところがありますが、開幕2連戦に関しては、自分たちの良さをとことん出して行こうというところを、かなり追及してやらせてもらいました。逆に今回は、少しそこだけではなく、やれるけど、抑制しながら、相手の良さも視野に入れてやっていかないとということで、そこを修正させてもらいました。そういうふうに考えると、開幕2連敗に関しては、今日、勝ったから言えるのかもしれませんが、『良い授業料だったかな』と思いますし、これからリーグ戦が続いていく中で、当然、僕らも今日のように相手の良さを消していくことに尽力しないといけないと思っているので。そこは、すごく楽しいところです。ただ、正直、今日のプレーに関しては、セントラルの2連戦の方が僕自身は面白いフットサルができていたと思っているので。そこに関しては、もちろん勝利は目指すんですけど、勝ち続けた最終的なところに、フットサルのファンが増えたり、自分たちを応援してくれる人だけでなく、フットサルファンが増える試合をしないといけないと思っているので。あまり相手の良さを消すところだけではなくて、自分たちの良さを出し切って勝てるようなチームになっていきたいです」

―太見選手の出場が限られていたが?
「太見は、ケガではないのですが、ちょっと疲労の蓄積等で、コンディションを崩しています。トレーニングにも、なかなか参加できていない状況だったので。ただ、彼のポテンシャル、経験値はチームに必要ということで、今回時間を制限した出場になりました。それに伴ってセットが変わったのは間違いありません。ただ、今回ちょっとDF的な、オン・ザ・ボールじゃなくて、相手がボールを持っている時間帯のことも意識してセットを組ませてもらったので。自分たちの良さを出すこともそうですが、相手のセットに対応して、自分たちの人選になったということになります。ただ、もちろん、太見が出なかったことによって、セットを変えたっていう理由もあります」

―次節に向けて?
「本当に毎試合、どっちに転ぶか分からない試合が続いていると思います。この一言は、勝ってから言いたいと思っていたのですが、この1点差には、ものすごく大きな違いだったり、開きがあると思っているので。どんな1点だったにせよ、この1点が取れたことはクラブにとって大きな自信になります。次節は仙台という同じ新規参入のクラブが相手ですが、ゼビオアリーナの開幕という素晴らしい機会に、そこで試合をさえてもらえるので。もちろん、勝つことを目指していきますが、逆にゼビオアリーナでフットサルのファンが増えるような試合を、リカルドとできたらと思っていますので、どちらも目指して頑張って来たいと思います」

(取材・文　河合拓)