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[選手権]初出場・創造学園、松本入団のFW宮下「創造学園の名前を全国に」

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「創造学園」の名を、長野県の存在感を全国に知らしめる。第91回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が19日、都内で行われ、初出場の創造学園(長野)は12月31日の1回戦で香川西(香川西)と対戦する。松本山雅FCの特別指定選手で、来季入団も内定しているFW宮下周歩主将(3年)は「記録にも、記憶にも残るサッカーを見せたい」と、初出場で大会に旋風を巻き起こすつもりだ。

 目標はズバリ、ベスト8。「今年の初めにベスト8という目標を全員で決めたけど、インターハイは2回戦敗退(ベスト32)だった。悔しい思いをしたし、あらためて目標はベスト8だと強く思った」。創部8年目で悲願の全国大会初出場となった夏の全国高校総体は2回戦で佐野日大(栃木)にPK戦の末、敗れた。夏のリベンジを冬に果たすべく、「一戦一戦を大切にして、仲間と最高の試合をして、見ている人も感動できるような熱い試合をしたい」と意気込んだ。

 松本の特別指定選手でもある宮下は今月11日の大分戦で初めてベンチ入り。出番こそなかったが、週末に高校の公式戦がないときは1週間ずっと松本の練習に参加し、プロ選手とともに汗を流している。「厳しいトレーニングでフィジカルも上がったし、走れるようになった」という宮下。「(松本に)レンタルで来ている選手に聞くと、山雅はJリーグの中でも相当(練習で)走るほうみたいなので、夏場は僕も走れなかったけど、ようやく付いていけるようになった」。松本での練習の成果は高校の試合で感じることがあるようで、「試合になったときに相手に走り負けなくなった」と自信を見せる。

 J2昇格初年度で12位と躍進した松本。熱烈なサポーターがJ2を盛り上げたが、今季の総入場者数は20万143人で、甲府(21万8539人)、大分(20万4134人)に次ぐJ2で3番目の数字だった。「どこに行っても山雅のポスターがある」と話す宮下自身、長野県全体でサッカーの盛り上がりをひしひしと感じている。長野県大会決勝の入場者数は7200人。まだ決勝が行われていない静岡県、熊本県を除けば、千葉県(9573人)、福岡県(8254人)に次ぐ全国3位だった。

「地元をサッカーで盛り上げられればと思うし、地元に貢献したい。注目もされると思うけど、変に力まず、それをパワーにできれば」。長野県代表として36大会ぶりとなるベスト8進出を果たしたとき、「創造学園という名前を全国で大きくしたい」という宮下の願いも届くはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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