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[選手権]涙のち笑顔…PK敗退の米子北「最後は笑いが生まれた」

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[1.2 全国高校選手権2回戦 旭川実0-0(PK4-2)米子北 フクアリ]

 真っ赤な目で笑った。前回大会に続く2回戦敗退で初の3回戦進出を逃した米子北(鳥取)。PK戦で敗れる悔しい幕切れに選手たちは試合後、大粒の涙を流していたが、ロッカールームに戻り、ミックスゾーンに出てきたときには笑顔が戻っていた。

 MF竹中恭丞主将(3年)は「いつまでも悔やんでいてもしょうがない。負けてもすぐに切り替える。怒られてもすぐに笑う。それが今年の3年生のいいところ。何があっても、どこからでも笑いが生まれるムードメーカーばかりだった」と、泣き腫らした目を細めた。

 ロッカールームでもしばらくはみんな泣いていたが、「最後はPKを外したやつを茶化して笑いが生まれていた。そういうチームなので」と竹中は言う。悲願の全国選手権初勝利を挙げた前回大会に続く初戦突破。しかし、2年連続で2回戦の壁に阻まれた。

「全国は強いチームばかり。一回勝てば、もっと強いチームが出てくるし、もう一回勝てば、もっと強いチームが出てくる。この経験を来年、再来年につなげてほしい」

 1、2年生にエールを送る竹中は「後輩はロッカーで『国立に行く』って言ってたけど、無理だと思う(笑)」と冗談交じりに話すと、「もっとがんばらないと。満足せずに練習して、上を上を目指してほしい」と、キャプテンらしく厳しい言葉で締めくくった。

(取材・文 西山紘平)

【特設】高校選手権2012

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