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[選手権]夏冬連覇ならず…市船は涙のベスト8敗退

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[1.5 全国高校選手権準々決勝 市立船橋0-2京都橘 駒沢]

 夏冬連覇の夢はベスト8でついえた。戦後最多タイとなる2大会ぶり6度目の優勝を目指した市立船橋(千葉)は準々決勝で京都橘(京都)に0-2の零封負け。朝岡隆蔵監督は「もう少しサイドを使いたかったが、中、中に入り過ぎて、そこで引っかかってからの失点。中と外の使い分けの部分で中がしつこかった」と悔やんだ。夏の全国総体王者として対戦相手の包囲網に苦しんだ冬の選手権。「相手に研究されても、それを上回る力を持てなかったことがすべて」と唇をかんだ。

 FW石田雅俊(3年、京都サンガF.C.内定)は試合後、涙が止まらなかった。「監督と約束して、国立に連れていくって言ったのに……」と号泣。「ほんと情けないです。恩返しするって言ったのに恩返しできなかった」と嗚咽を漏らしながら言葉を絞り出した。

 総体を市立船橋が制し、高円宮杯チャンピオンシップは流通経済大柏(千葉)が優勝した。千葉県勢による3大大会制覇という偉業も懸かっていたが、最後の大会は準々決勝で終わった。DF磐瀬剛主将(3年、京都サンガF.C.内定)は「3年間、楽しかったし、つらいこともあったけど、このメンバーだから乗り切れた。こんなキャプテンに付いてきてくれて、逆に僕を引っ張ってくれた」とチームメイトに感謝した。

 試合後は昨年の日本高校選抜でチームメイトだった京都橘のFW小屋松知哉(3年、名古屋グランパス内定)のもとへ歩み寄り、「がんばれよ」と声をかけた。「足も速かったし、うまかった。難しい相手だった」。相手エースに決められた2失点。「小屋松のほうがレベルが上だった」と相手を称えた磐瀬に対し、小屋松も「市船の分までしっかり戦わないといけない」と誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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