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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.61]正智深谷DF松岡則志(3年)_ラグビー部に“レンタル移籍”もしたCB、泥臭くゴール死守

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[10.10 全国高校選手権埼玉県予選決勝T1回戦 浦和西高 0-1(延長)正智深谷高 埼玉工業大]

 夏の総体予選1回戦で敗れた浦和西高に対して、リベンジを果たした正智深谷高。延長戦で決着がつく展開ながら、勝利をつかみ取れたのは守備陣の頑張りがあったからだと言えるだろう。中でもCB松岡則志(3年)は、空中戦で圧倒的な存在感を発揮。171cmながらも持ち前のフィジカルの強さで、浦和西の10番、181cmFW加藤貴也ら10cmも高い相手に幾度となく競り勝ってみせた。あわやというシーンもつくられたが、競り合いで身体を張り続けてゴールを死守。苦しみながら勝ち取った白星には泥臭く戦い抜いたCBの存在が欠かせなかった。

 今でこそ、守備陣の柱として奮闘する松岡だが、新チーム立ち上げ時からピッチに立てていた訳ではない。転機が訪れたのは、今年1月に1か月間だけラグビー部へと“レンタル移籍”をしたことだった。元々、ラグビー部が部員不足で1月の新人戦に出場できない状況であったため、松岡に白羽の矢が立ったのだが、「一番はサッカー部にいるよりもパワーが付くと思ったからです。テクニックでいなしてというタイプの選手ではないので、とことんフィジカルを鍛えてどんな奴にも負けない身体を作ろうと思ってラグビー部に行きました」(松岡)ということから、楕円形のボールを追いかけることを自ら選択した。

 だが、実際に練習に参加してみると、ウェイトトレーニングの量が違うことを痛感。それでも「今日は上半身、次の日は下半身だけという感じで分けてやっていて、週4で筋トレをやっていました。それが一番違うなと思う」という言葉通り、ラグビー式のトレーニングが松岡のフィジカルを飛躍的に向上させるきっかけとなった。特に「腕で相手を抑えることができるようになった」という上半身の強さは、サッカーだけでは鍛えることができなかった部分だと言えるだろう。

 ラグビー部の新人戦では、「怪我をしないように配慮をしてくれていた」ということだったが、相手のタックルを受けて松岡は右足首を骨折してしまった。そのため、サッカー部に戻ってからも試合に出られない時が続いたが、夏場以降は完全にポジションを獲得。「復帰してきてから、使ってみるとヘディングとかが強くなっていた。だから、ラグビーをやってその辺が強くなったのかなと思う」と、指揮官も松岡の成長に頬を緩ませていた。
 171cmだからといって、空中戦で勝てないわけではない。鍛え方一つで戦えるというのを証明した松岡。「自分よりも身長が高い選手に勝つことが、自分の中で何よりも喜びなのでCBでどんどん勝負をしていきたい」という男の活躍が、3年ぶりとなる選手権出場のカギを握っているはずだ。

(取材・文 松尾祐希)

 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画がスタート! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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