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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.68]富山一DF放生祥季(3年)_「負けず嫌い」の右SBが積極的なアップダウンで好機演出

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[11.3 全国高校選手権富山県準決勝 水橋高 0-0(PK3-4)富山一高 富山県総合運動公園]

 均衡した展開が続く中、右サイドを何度も攻め上がり、攻撃に厚みを加えたのが、富山一高の右SB放生祥季(3年)。前半は余り目立つことができなかったが、全体の運動量が落ちた後半からは持ち味である豊富なスタミナを活かしたオーバーラップで何度も右サイドをアップダウン。後半11分には右の高い位置でボールを持ったMF久保佳哉のパスをPA右まで走り込み、シュートを放つなど、存在を見せつけた。スコアレスで迎えた後半も、運動量は落ちず。延長前半6分には左からのサイドチェンジに高い位置で反応すると、縦の久保に当てたリターンをPA右で貰い、ゴール右隅を狙った。「当たった瞬間にミートしたのが分かったので、入ったかなと思った」という会心の一撃だったが、GK肥田一誠の好セーブに弾かれ、ゴールならず。「かなりオーバーラップして、シュートを決めきらなかったのが課題だったと思う。もっとシュート練習をします」と悔しさを口にした。

 中学時代はCBとしてプレーしていたが、「チャンスがあれば、ゴールを狙う選手だった」と振り返るように元から攻撃色が強いタイプで高校入学後に、「点が獲りたいし、サイドバックは攻撃にいっぱい関われる」と自ら志願し、右SBに持ち場を移した。ポジションを移行してから、売りとなっている豊富なスタミナの原点は、「根っからの負けず嫌い」と自認するメンタル。何度もアップダウンできる理由は至って単純で、「自分がゴールを決めたいから、頑張って前線まで上がるし、自分がマッチアップする選手に決められたくないから一生懸命ゴールまで戻る」と打ち明ける。走りのトレーニングを行う際も、チームメイトに負けたくないという想いから、常に先頭集団を維持。負けず嫌いな性格は勉強でも活きており、直近に行われた定期テストではクラスで一番になったという。

 ただ単にスタミナがあるだけの選手でないはないのも彼の魅力。運動量と共にもう一つの武器が、この日は得点には至らなかったものの、観客を沸かせたロングスロー。2年前の選手権決勝で、劇的な決勝点を生んだ右SB城山典のロングスローを目にし、「ロングスローが投げられたら武器になるな」と試しに投げてみた所、自分が思っていた以上に距離が出たため、以降は彼の代名詞になっている。

「去年から試合に出させているけど、インターハイと選手権を落としてしまった。今年もインターハイを落として、負けず嫌いの僕にとってはとんでもなく悔しいことなので、ラストの選手権は何が何でも出ると決めている」と意気込んだように、決勝に向けての気合は十分。悔しさを晴らすため、右サイドを颯爽と駆け上がる彼の姿が再び見られるはずだ。

(取材・文 森田将義)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画「全国のつくしを探せ!」! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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