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全国狙う新屋のキーマン。2年生ボランチMF松橋が見せた好パスと広範囲に渡る守備

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新屋高の中盤で存在感を放った2年生MF松橋拓磨(右)

[10.26 選手権秋田県予選準決勝 新屋高 2-0 秋田工高 八橋陸上競技場]

 新屋高の背番号15を背負う2年生ボランチは、楢岡直志監督が「アイツがウチのキーマン」と信頼を置く存在だ。

 1年生だった昨年も強豪の中盤で存在感を放っていたMF松橋拓磨(2年)はこの日、相手DFが間を締めて来てもその狭いスペースへ好パスを連発。本人も「裏に抜け出す選手にピンポイントで出せた回数は多かったと思います」と振り返っていたが、質の高いパスによってチャンスの起点となり続けていた。

 冷静に相手の逆を取って力強く前進するドリブル、そしてポジショニング良く味方からボールを引き出し、ゲームコントールする部分も魅力。そのボランチは守備面でも印象的な動きを続けていた。

「今年はどんどん前からハメに行こうというスタイルなので、前からどんどん守備もしようと思っていました。(誰かが前に)出たらそこに穴ができるからそこをどうやってリスク管理するか意識してやっています」という松橋は中央、サイドへと守備範囲広く駆け回り、スペースを埋めて個でボールを取りきっていたシーンも多かった。

 チームの中心選手としての自覚もある。「去年からやっていてちょっとでも引っ張ってやろうと思っています」。数は少なかったものの、まだ不要なボールロストがあり、寄せのタイミングを誤って警告を受けるシーンもあった。上のステージへ行くためにはより精度も力強さも必要。だが、大一番で試合を決めることのできる存在になってきている。

 憧れの存在はG大阪のMF遠藤保仁。「チームを落ち着かせられる選手になりたい。憧れは遠藤保仁選手です。足下もパスとかも本当に上手いと思う」。目標の選手に近づくためにも大舞台での経験を増やしていきたいところだ。秋田を代表する伝統校・秋田商との決勝へ向けて「相手も本当に強いので、走り負けないように。隙を見せずにどんどん自分たちのサッカーをして勝ちたいと思っています」と力を込めたMFがチームメートとともに必ず全国舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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