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“真の狙い”は…成立学園MF鈴木皓主将が右サイドからFKを直接決めて追加点。雪辱の舞台へ

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前半27分、成立学園高MF鈴木皓主将が右サイドから直接FKを決めて2-0

[11.4 選手権東京都Aブロック予選準決勝 成立学園高 2-0 東海大菅生高 西が丘]

 成立学園高は前半27分、右FKを獲得すると、キッカーのMF鈴木皓主将(3年)が右足を振り抜く。チームメートも、東海大菅生高の選手たちも、そして自身もゴール前の選手に合わせるクロスを予想して蹴り込まれたボールは、ストレートの軌道を描いてGKの頭上へ。そのままファーサイドのゴールネットに突き刺さった。

 右手人差し指を空へ突き上げた背番号8の元へ成立学園の選手たちが駆け寄る。本人は試合後、「もちろん、狙いました」と微笑。その後、「ファー目掛けてライナー気味のボールで、当たっても当たらなくても入るようなボールを蹴りました。いいボールが蹴れていたし、入ったので良かったです」と“真の狙い”とゴールの喜びについて語っていた。

 チームの中心選手である鈴木は試合を通してボールに絡み続けていたが、終盤、パスミスが続くなどらしくないプレーも。試合は2-0で勝利したものの、「ミスは基本無いくらいのプレーヤーになりたい」と反省していた。

 昨年は先輩MF大野泰成に支えられて自由に動くことができ、今年も鈴木のやや後方でサポートしているMF菅原克海(3年)の存在が非常に大きい。その中で鈴木は中心選手としてチームを勝たせるという自覚を持ってプレーしている。だからこそ、この日のプレーには満足していなかった。

 取材中に宮内聡監督から苦言を呈され、苦笑していた鈴木だが、その恩師を全国へ連れて行きたいという思いは非常に強い。「選手ミーティングした時でも、今年は絶対に連れて行こうと僕からも、みんなからも話している。去年と同じ舞台にまで連れて来てあげられたので全国に連れていきたい」。12年ぶりとなる全国まであと、1勝。今年は駒沢陸上競技場での決勝を笑って終える。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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