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3試合連続ゴール決めるも…流経戦は出場停止の安藤瑞季「不甲斐ない」

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大迫勇也の1大会最多得点記録「10」を超えることができるか

[1.3 全国高校選手権3回戦 青森山田高0-1長崎総合科学大附高 フクアリ]

 試合を決定づけたのは、長崎総合科学大附高(長崎)の絶対的エースによる3戦連発弾だった。前半25分、DF田中純平(3年)が縦につけた浮き球を吸い付くようなトラップで処理したFW安藤瑞季(3年、C大阪内定)は、2人のDFに挟まれるような形になる。それでも「(DFは)見えたましたけど、1タッチで切り返ししたらいけるかな」と反転して一気に2人のDFを置き去りにすると、スピードを上げる。「隙間を狙っていた」というペナルティエリア外からのシュートは、目の前のDFの股を抜け、GKも破ってゴールネットを揺らした。

 2回戦・高川学園高(山口)戦でもペナルティエリアの外から得点を挙げた大会屈指のFWは、「ゴール前はよりマークが厳しくなる分、外からというのは今大会狙っている」と相手の警戒網の上をいく構えだ。

 しかし、背番号10に大きな落とし穴が待っていた。1点リードの後半に警告を受けてしまう。2回戦に続く今大会2度目の警告で、流通経済大柏高(千葉)との準々決勝は累積による出場停止処分に。「不甲斐ない気持ちはあるんですけど、サポートに徹して次の試合は一生懸命応援したいです」と仲間を信じて勝利を待つ。

 第1試合を終えた流経大柏のDF関川郁万(2年)は、ミックスゾーンで取材を受けている最中に第2試合で安藤が得点したことを聞くと、「夏(インターハイ)に1失点しているので、もう1回やっておさえたい」と対戦を切望していたが、世代を代表する点取り屋とセンターバックによる注目のマッチアップは、別の機会に持ち越されることになった。

 同校初となる準々決勝進出を決めた長崎総附。J内定ストライカー不在の中、「組織で戦う強さ」(安藤)を武器に、インターハイ王者・流経大柏に挑む。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)
●【特設】高校選手権2017

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