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個人技で魅せるも、不満の初戦。湘南工科大附10番・田原「この選手権で自分の全部を出し切る」

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湘南工科大附高の10番MF田原廉登はテクニックを駆使して攻撃の中心に

[9.24 選手権神奈川県2次2回戦 湘南工科大附高 4-3 藤沢清流高 湘南学院高G]

 強豪同士の一戦で最も会場を沸かせた10番は試合後、「悔い残っています」と呟いた。湘南工科大附高のMF田原廉登(3年)は、狭いスペースを縫うように進むドリブルと得点力が魅力の注目アタッカーだ。

 この日は前半から、左サイドでのドリブル、ワンツーによって藤沢清流高DF陣にプレッシャーをかけた。そしてミドルレンジでフリーになると、強烈なミドルシュート。1-3とされてからは特に止まらない存在となり、後半22分には相手の守りをスルーパスで攻略して追撃ゴールをアシストした。

 相手の強烈なプレッシャーの中でもボールを受け、1人、2人とかわして前進するなど相手にとって最も嫌な存在になっていたことは間違いない。だが、本人は抜いた後の判断の悪さや、3人目をかわしにいってロストするなど突破からシュートまで持ち込めなかったことを非常に悔しがっていた。

「最近、ボールを取られなくなったのは自分の強みで、スルーパスも上手くなって周りも使えるようになりました。スピードもちょっとは上がってきたのかなと思います。(だが、きょうは)シュートまで行けていない。抜いてもその後が全然ダメ。迷うところがあったのでそこで迷わずできればもっと良くなると思います」と改善することを誓っていた。

 神奈川の注目アタッカーの一人は大学サッカーを経てプロ入りを目指す。次戦はインターハイ全国2位の桐光学園高との戦い。「(アピールするためにも)この選手権で自分の全部を出しきること。どこで誰が見ているか分からない。自分を出し切って頑張りたいと思います。得点決めるところとアシストで貢献します」と言い切った10番が強い気持ちで試合に挑み、立ちはだかる強敵を打ち破る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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