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長崎総科大附は“お家芸”のマンマークで創成館の攻撃封鎖、無失点で決勝へ

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長崎総合科学大附高DF柏木澪弥が高打点ヘッドで相手の攻撃を跳ね返す

[11.3 選手権長崎県予選準決勝 長崎総合科学大附高 3-0 創成館高 トラスタ]

 長崎総合科学大附高は昨年度の選手権3回戦で青森山田高のMF郷家友太(現神戸)をDF嶋中春児が、FW中村駿太(現山形)をDF諸石一砂がそれぞれマンツーマンでマーク。相手のキーマン2人に自由なプレーを許さず、前回王者を1-0で破って初のベスト8進出を果たした。

 マンマークは長崎総科大附の“お家芸”の一つだが、創成館高との選手権予選準決勝でもその武器で相手の攻撃を封じることに成功した。長崎総科大附はDF柏木澪弥(3年)、DF大切達矢(3年)、DF鈴木八雲(3年)の3人が創成館のFW井川幸人(3年)、FW有働洋匡(3年)、FW田中瑛修(2年)にそれぞれマンツーマンで対応。立ち上がりは相手に押し込まれて中盤が間延びし、頭部を負傷した鈴木が前半途中に交代するアクシデントもあったが、相手の攻撃キーマンを継続して“監視”。危険なゾーンで簡単にはボールを触らせない。スイーパー役をこなしていたDF篠田翔太(3年)含めて要所を封じ、快勝に繋げた。

 相手の180cmFW井川についた柏木は「(井川は)ターゲットだったので競り合いのところは意識しました」。183cmの長身を活かして空中戦で強さを発揮するなど、相手エースに仕事をさせなかった。チームは2試合連続無失点。柏木は競り合いの部分でそれぞれがより負けないことを求めていたが、マンマークや前線から追い込んでボールを奪う守備の手応えも口にしていた。

 FWとしての攻撃力も注目される柏木は現在、「盛り上げるところや、ファーストプレーで強く行くところを求められていると思う」とDFに専念。ただし、「後ろでも『オレが点決めるぞ』という気持ちを持って、セットプレーなどで決めて勝利していきたいです」と意気込んでいる。

 昨年度の選手権では先発2試合を含めて計4試合を経験。全国でさらなる上を目指すDFは長崎南山高との決勝戦へ向けて「後ろはゼロ点で、大量得点を獲って絶対に勝ちたいです」と誓った。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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