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[MOM3105]神戸弘陵MF田中祉同(1年)_失点に繋がったミスを取り返す、野心に燃えるルーキー

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決勝点を決めたMF田中祉同(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 高校選手権1回戦 秋田商2-3神戸弘陵 ニッパツ]

 一年生MFが躍動した。神戸弘陵高(兵庫)は前半23分、左サイドからMF田中祉同(1年)が中央にドリブルで侵入。右足でシュートを放つと、GKに弾かれたボールをMF徳弘匠(2年)が押し込んで先制点が決まる。

 さらに2-2で迎えた後半15分左サイドでボールを持った田中は、切り返しでDFを外すと、右足を振り抜く。GKの頭上を抜いたシュートは、鮮やかな放物線を描きながらゴール右隅に収まった。

「ドリブルは自分の得意としているプレー。どんどん仕掛けたら抜けると思っていました。得点の場面もカットインからのシュートは得意としていました。蹴った瞬間に入るなと思いました。ずっと練習していたので、それが初戦で出せて良かったなと思います」

 ただし反省点もあった。前半34分に秋田商に逆転を許した場面。田中のパスミスを繋がれての失点だった。谷純一監督も「チョンボをチャラにしただけ」と反省を促す。厳しい言葉だが、それだけ期待値が高いということが伺える。

 本人の意識も高い。意識しているのは、昨年度の高校選手権でブレイクした尚志高のFW染野唯月だ。「まずはチームの勝利のために貢献することを考えますが、自分の目標はプロ。弘陵には(C大阪に内定する)田平(起也)選手がいるので、プロのスカウトや監督にアピールしやすいと思う。去年の染野選手のように、全国大会で注目される選手に名を連ねたいです」と目をぎらつかせた。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2019

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