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谷内田「アイツがいなければ崩れる」県予選から無失点・帝京長岡を統率するDF丸山の声

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帝京長岡高DF丸山喬大(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.5 高校選手権準々決勝 帝京長岡1-0仙台育英 等々力]

 最終ラインの中心を担うディフェンスリーダーが県予選からの全試合無失点を牽引している。帝京長岡高DF丸山喬大(3年)は「いい形で先制点を取れて、ピンチもチャンスもありながら苦しい時間もあったけど、後ろがゼロで守れたことが良かった」と振り返った。

 見た目は4バックのフォーメーションだが、実際の動き方は3バックのシステム。帝京長岡の変則布陣を統率しているのは中央に位置する丸山だ。これまでの本職はボランチで身長は168cm。決して恵まれた体格ではないが、主将のMF谷内田哲平(3年/京都内定)も「アイツがいなければ崩れる」と全幅の信頼を寄せている。

 統率力の秘訣は、観衆が大勢詰めかける中でも聞こえる大声だ。「GKコーチとトレーナーから自分が声をかけている時に勝てていることが多いと言われて、今大会は声が枯れるくらい出すことを意識している。またチームとして強い強いと言われているけど、勘違いしないように引き締める声も出している」。

 今大会の帝京長岡は県予選から8試合無失点。「春先のところで負け続けて失点が多いということで、練習後にディフェンスラインと猪越(GK猪越優惟)で話し合っていた。そういうのが今に活きている」。堅守の要因をそう語る背番号5は「攻撃が得意なだけに守備が緩くなることがある」という前線の手綱も握っているようだ。

 もっとも、現状のパフォーマンスに満足はしていない。「少し全体的にフワフワしていることが多く、猪越や相手のミスに助けられていることも多い。次は青森山田でそういうところは絶対に突いてくると思うので、これから調整でなくしっかりトレーニングして、また成長して帰ってきたい」。青森山田は3試合9得点の帝京長岡を上回る13得点。「その攻撃を抑えてこそ日本一だと思うので無失点で抑えたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
●【特設】高校選手権2019

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