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3度目V懸けた「常勝軍団」青森山田、勝てば年間公式戦全勝の快挙も

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青森山田高は3度目の優勝と年間公式戦全勝を懸けて決勝に臨む。(写真協力=高校サッカー年鑑)

 第99回全国高校サッカー選手権は11日、埼玉スタジアム2002で決勝を行い、山梨学院高(山梨)と青森山田高(青森)が日本一を懸けて激突する。

 青森山田は、00~03年度の国見高(長崎)以来、戦後2校目となる3年連続決勝進出。「北の常勝軍団」はすでに偉大な記録を一つ成し遂げているが、清水商高(静岡)や東福岡高(福岡)と並ぶ3度目の日本一、そしてあと1勝に迫った「年間公式戦全勝」の快挙にも注目だ。

 青森山田のAチームは前回大会の全国高校選手権決勝で静岡学園高(静岡)に逆転負けしたあと、1月の東北新人大会(3勝)、7月の県総体代替大会(4勝)、スーパープリンスリーグ東北(6勝)、選手権県予選(3勝)と出場した公式戦全てで勝利し、優勝。今大会も矢板中央高(栃木)を5-0で圧倒した準決勝まで4勝を積み重ねた。前回の選手権全国大会前に開催された県新人戦(19年11月、5勝)を含め、現3年生の世代は公式戦全勝を続けている。

 新型コロナウイルスの影響によって、プレミアリーグやインターハイが中止になったため、強豪との対戦が少なくなっていることは確か。それでも、公式戦全勝で終わることができれば素晴らしい記録となる。

 ロングスローが話題となっているが、青森山田の強さはポゼッション、ショートカウンター、サイドからの崩し、シュートを打たせない・クロスを上げさせない守備など「何でもできるサッカーというのが我々のテーマ」(黒田剛監督)をハイレベルに実行できるところにある。

 U-19日本代表候補CB藤原優大(3年、浦和内定)やU-18日本代表候補MF松木玖生(2年)をはじめ、岩手内定の左SBタビナス・ポール・ビスマルク(3年)、今大会得点ランキング首位タイのMF安斎颯馬(3年)らタレントたちがハードワークを徹底。藤原は決勝へ向けて「決勝では青森山田の集大成と言えるような試合がしたい」と語っていたが、大会中に出た課題を一つ一つ改善しながら勝ち上がってきた「北の常勝軍団」が、決勝でも山田の強さを示して3度目の選手権日本一と年間公式戦全勝を成し遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
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