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[MOM3610]細田学園FW金子弘輝(3年)_「気持ち」で決める点取り屋が延長V弾!3戦連続2発 !

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延長後半9分、細田学園高FW金子弘輝主将が右足で決勝ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.23 選手権埼玉県予選3回戦 浦和西高 1-2(延長)細田学園高]

 延長後半残り1分での劇的な決勝ゴール。FW金子弘輝主将(3年=朝霞市立朝霞第四中出身)が、エースの仕事で細田学園高をベスト8へ導いた。敵陣右中間でMF小川愛斗(2年)がボールを奪い返し、斜めのクロスボール。金子はコントロールから、飛び出してきたGKの脇を抜く一撃を叩き込んだ。

「ファーに逃げてからニアに入った。トラップは完璧だったので、あとは振り抜いてやろうと。いつも練習で、細田はクロスの練習を良くしていて、自分は中でゴールゲッターとして立っているだけなので。俺の動き出しで本当に合わせてくれて、小川愛斗のボールが良かったのであとは決めるだけでした」。前半から相手のロングスローやCK、FK、クロスボールに耐え続けてくれた仲間たちの奮闘に応える決勝点だった。

 この日は、前半25分にMF田端優作(2年)の右クロスをダイレクトで合わせて先制点。チャンスを確実に仕留めるエースは、これで3試合連続の2発で今大会の得点数は6だ。前回大会、先輩のエースFW齋藤真は計5得点。先輩のゴール数を越え、チームを過去最高タイの準々決勝へ押し上げた。

「齋藤真が5ゴールとか毎試合ゴールを決めていたので、負けられないな、新しい細田に行くためには自分が決めないといけないなと思っていたので、ゴールは常に意識していました。このチームは俺が決めないと、と常に思っている」と金子。後半35分には相手CKが金子に当たる形で同点ゴールとなっていただけに、「自分が取り戻す」の強い思いもこの日の2得点目に繋がった。

 金子は自分のストロングポイントについて、「気持ちじゃないですか。結局は『気持ち』なので」と語る。憧れの選手はFW岡崎慎司(カルタヘナ)。「(ゴール前に)クッと入っていくところ。(この日は右足の2得点だったが)自分も6点中3点がヘディングです。最後の際の部分、自分も突っ込んでいくことは意識しています」。1年時から選手権を経験しているFWは過去2回の選手権予選で計1ゴールだったが、動き出し、ゴールを決める力を磨き、県2部リーグでは1試合1ゴールペース、今大会では1試合2ゴールペースで量産中だ。その金子に対し、上田健爾監督も厚い信頼を口にする。

「良い仕事をやってくれているなと思います。クロスの抜け出しであったりとか非常に良くなってこの間に成長している。リーダー性も非常に高い選手です」。彼の器の大きさがチームに良い影響をもたらしているようだ。

 過去2年、準々決勝で敗れている細田学園にとって、ここからが本当の戦いだ。絶対的なエースストライカーは、「準々決勝、準決勝、決勝と自分がゴールを量産して埼玉のトップに立ちたいと思います」ときっぱり。仲間の強力なサポートを受けながらゴールへ向かう点取り屋が、ゴールで強化6年目の細田学園の歴史を塗り替える。

金子は両拳を握りしめたままチームメートの元へ

(取材・文 吉田太郎)
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