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今夏の中学男子、高校女子に続け!神村学園は精度増す注目ホットラインで日本一目指す

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MF大迫塁(左)とFW福田師王

[11.7 鹿児島予選決勝 鹿児島城西0-4神村学園 白波スタジアム]

 目を合わさなくても、声を出さなくても、動き出せば必ずボールが来る。神村学園中時代からのコンビ歴は5年目。神村学園高のFW福田師王(2年)とMF大迫塁(2年)は、「日本で一番合う自信がある」と声を揃えるほどのホットラインを築き上げている。

 この日も福田の先制点が生まれた2分後の後半7分、福田のパスから大迫が左足を振り抜き、豪快にゴールネットを揺らす。さらに同27分には今後は左サイドでボールを持った大迫が、ゴール前にピンポイントクロス。お返しとばかりに福田の頭にピタリと合わせて追加点を奪った。

「あそこは師王に蹴ればだいたい入るのがあった」。まさに阿吽の呼吸。今季はアシスト数の増加も目立つが、「有村先生(監督)から得点とアシストが比例するようになれば、もっと相手にとって怖い選手になると言われている。得点もアシストもこだわっていたので、今日も決められて良かった」と笑顔を弾けさせた。

「今年一年は去年に比べたら自分の中で伸びた感覚はあります。あとはもっと大舞台で活躍して、もっと高い評価を貰って、代表にも選ばれたい。そこでも出来る自信はあるけど、今は焦れずに自分の課題と向き合いたいと思います」

 福田に負けじと大迫にも複数クラブが熱視線を送っている。大迫自身、これまでヴィッセル神戸など複数のクラブの練習に参加。クラブ選択については「今は迷っている」状況のようだが、「高卒はJ。将来的にはもちろん海外でプレーしたい」という意思を明確にして、将来を見極めているところだ。そして「来年には出られるような準備をしていきたい」と語るように、福田同様に来春までには進路を決定したい考えでいる。

 塁という名前は「おじいちゃんが野球が好き」、そして父親の隆二さんが新日鉄八幡で社会人野球でプレーしていたこともあって、命名されたという。ただ現在中学校1年生の弟とともに進んだ道はサッカー界だった。そんな弟たちは今夏の全国中学校サッカー大会で初の日本一に輝き、また高校女子サッカー部もインターハイで初の日本一になった。

 高校男子サッカー部にも期待が集まっている。大迫自身も十分に感じ取っている様子で、「男子もというところはもちろんある。鹿児島県のサッカーは神村学園が盛り上げたいし、日本のサッカーも神村学園が盛り上げるようにやらないといけない」。冬の主役になる準備は万端だ。

(取材・文 児玉幸洋)
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