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市立長野の初めての選手権は終幕…果敢なオーバーラップ光った主将DF尾崎裕人「今後に活かしたい」

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ビルドアップも光った市立長野高DF尾崎裕人(3年)

[12.31 選手権2回戦 市立長野高 0-2 東山高 西が丘]

 インターハイは2016年、2017年と2年連続で出場した経験を持つが、選手権は初となる市立長野高(長野)。初めての冬の大舞台は、東山高(京都)戦に敗れて幕を閉じた。

 前への圧力が強い東山に対し、後ろに重くなってしまったことで、「前のアクションが少なくなってしまった」と市立長野の芦田徹監督は悔やむ。

 前線の人数が足りないならば…と言わんばかりに大胆なオーバーラップを見せたのが、3バックの中央に構えるDF尾崎裕人(3年)だ。前半29分には自陣からカウンターに出ると、主将が一気に駆け上がる。「チャンスだったら、前に行っていいと言われている」。主将は一気に相手ペナルティエリアまで進入、東山DFにうまく守られてシュートまでには至らなかったが、185cmの長身CBによる迫力のあるオーバーラップはスタジアムを沸かせた。「積極的に前にかかわろうという意識はありました」。後半にも再び流れの中で前線に飛び出し、チャンスを創出しようと試みた。

「ボールを握るというところは、通用してたところもあった」と尾崎が言うように、ショートパスをつないでいく市立長野のスタイルが出せなかったわけではない。最終ラインの尾崎から鋭い縦パスも入っていた。「トレーニングしてきたことを目一杯出そうとしてくれた。よくやってくれたと思います」と芦田監督は、選手たちをねぎらった。

「強かった」という東山と対戦できたことで、「子どもたちにとっても、いい経験になったと思います」。指揮官は、選手たちの財産となること願えば、主将の尾崎は「個人個人がうまくて、能力が高かった」と東山を評し、「(個人として)少しは通用したと思っている。今後に活かしていきたい」と、未来につなげていくことを誓っていた。

(取材・文 奥山典幸)

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