beacon

[MOM4471]北海FW田中準人(3年)_相手を翻弄したドリブル弾、チーム唯一の3年連続全国出場で今年こそ結果を

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW田中準人(3年)が鮮やかなゴールを決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.28 選手権北海道予選準決勝 北海4-0札幌創成 札幌厚別]

 ドリブルで相手を翻弄した。北海は1点を先制して迎えた前半36分、右サイドでボールを持ったFW田中準人(3年)が2人の間をドリブルで抜いてエリア内に侵入。さらにカットインしながら一人をかわして、左足で巻くようにしたシュートをゴール左隅に突き刺した。

 得意なプレーだったようだ。「ボールを持ったときに時間を作ろうと思ったけど、2人の間を行ったら行けるんじゃないかと思った。形としてはあって、シュートはいつもは吹かしたりするんですけど、今日は当たりました」。照れ笑いを浮かべながらも、充実の表情をみせた。

 プリンスリーグでは好成績を残した北海だが、夏のインターハイ予選はまさかの初戦敗退。地元北海道での開催となった本大会に出場することが出来なかった。インターハイ予選で苦戦することの多い北海だが、今年のチームも「勝てるという慢心があったと思う」と反省する。

 選手権で同じ轍を踏むわけにはいかない。「プリンスの成績は自信に繋がっていると思うけど、満身に繋がらないように、毎試合修正点や課題はあると思うので、そういうところに目を向けていきたい。選手権は一戦一戦が決勝のつもりで戦っています」。

 そして今年こそ、全国の舞台で結果を出すと誓う。過去2大会連続で出場している北海だが、田中は1年生の時からメンバー入り。そして長崎総科大附高との1回戦に後半38分から途中出場、翌年大会の1回戦の国見高戦では先発出場を果たした。しかしいずれの試合でもシュートすら打つことが出来ず、不完全燃焼に終わった記憶しかない。

「どっちも自分が3年生引退に追いやってしまったと思っている。FWとして全く点が取れなくて、活躍できていないけど、今日の試合みたいに点を決めて、チーム助けられたらと思います」

 全国行きを決める決勝で対戦する旭川実高は、選手権予選では3年連続の対戦となるが、過去2年はPK戦までもつれたがいずれも退けていることで、田中もいいイメージを持って試合に入ることが出来そうだ。「今日出た課題を1週間で修正して、いい準備をしていきたい」。11月12日開催の決勝までやや感覚が開くが、満身なく過ごすことでチームを最高の状態に仕上げる。

(取材・文 児玉幸洋)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2023
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

TOP