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[MOM4519]東福岡FW野田昂希(3年)_「俺が俺が」に「チームのために」が加わった点取り屋、先制弾に加えて堅実な貢献

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先制点を記録した東福岡高FW野田昂希(3年=20番)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 選手権福岡県予選準決勝 東福岡高 3-2 九州国際大付高 ミクニワールドスタジアム北九州]

「いま凄く成長している選手だと思う」

 森重潤也監督がそう評したのは、激戦となった九州国際大付戦でセンターFWを務め、先制点を奪い取った東福岡高FW野田昂希(3年)だ。

 今季不動のレギュラーだったというわけではなく、高円宮杯プレミアリーグWESTでは8試合256分の出場にとどまっている。ただ、そこでも3得点という結果は出してきた。

「以前は『俺が俺が』という気持ちが強すぎてしまうところがあった。もちろん『俺が』という気持ちを持つことは凄く大事なのでそこをなくす必要はないのだけれど、いまはそこに加えて『チームのために』という部分も試合でしっかり出せるようになってきている」(森重監督)

 実際、この試合でも前線で体を張って戦う姿勢を見せ、ボールが来なくても裏へのランニングを狙い続けて相手DFを押し下げるなど、堅実な貢献を見せていた。

 もちろん、ハイライトは先制点の場面だろう。

「こぼれてきたボールだったんですけど、こぼれ球を押し込むこと自体は狙っていた」

 そう振り返った動きはまさに点取り屋。角度のない位置からのシュートだったが、「感覚に任せて打った」結果、相手GKの股間を破る見事なゴールとなった。

 ただ、本人の満足感はない。

「もっともっと点を取りたかった。3点目もチームが決めてくれて良かったですけど、そもそも自分が決めておけば良かっただけ」

 裏へと飛び出し、ゴールを奪うのは「自分が常に勝負している形」でもある。「もっと結果を出せるように、もっと練習からやっていきたい」と謙虚に語った。

 ガイナーレ鳥取U-15から東福岡へ進んだのは、「全国優勝したときの試合を観ていて凄く感動した(2015年度)」ことが切っ掛け。憧れのユニフォームをまとい、全国舞台で結果を出す。そのために日々を積み重ねていく覚悟だ。

(取材・文 川端暁彦)
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川端暁彦
Text by 川端暁彦

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