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[MOM4527]初芝橋本MF増田晋也(3年)_繰り返される上下動…指揮官も高く評価する献身的なプレー

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初芝橋本高MF増田晋也(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.11 高校選手権和歌山県予選決勝 初芝橋本高 2-1 和歌山北高 紀三井寺公園陸上競技場]

 初芝橋本高は今大会、これまで主に使用してきた4-4-2のシステムではなく、3-4-3のシステムで臨んだ。このシステム変更は、守備陣に安定感があることに加え、運動量豊富なMF増田晋也(3年/エルセレユナイテッドFC)が攻守ともに周りの選手を助けられるプレーヤーであることに起因している。

 この決勝戦でも、左のウイングバックに入っていた増田は、延長戦も含めた100分間、上下動を繰り返した。相手が自陣に入ってくればDFラインの選手と挟み込んでボールを奪い、味方シャドーがボールを持てばオーバーラップして前線でボールキープするなど、攻守両面でチームを支えた。阪中義博監督は、「あれだけ前へ後ろへと献身的に動いてくれる選手はなかなかいない」と高く評価しており、この日の活躍についても、「守備陣もがんばってくれていたが、その守備陣が仕事をしやすいようにしてくれていたのも、増田だった」と振り返った。

 小学生からサイドハーフに入ることが多かった増田だが、今年初めてウイングバックを務めることになった。初めてのポジションではあったが、「やりやすくなった」と本人はいう。「守備も得意だという意識があったので、攻撃と守備の両方をできる位置に入れたこと」に、やりがいも感じている。

 周りの選手を生かすプレーはできるし、ゴール前にもカットインしてくる。ただし、「シュートは苦手」で得点を奪うまでには至っておらず、現状はまだ影の立役者に甘んじている。「監督やコーチからも、『得点してくれれば、もっと周りを楽にしてやれるんだぞ』と言われている。選手権では、チームを助けられるゴールを挙げ、インパクトを残せる活躍がしたい」。

 全国の舞台に上がるまでは、まだ時間もある。これまでの献身的なプレーに加え、全国の壁とこれまでの自分自身を超えられる成長を遂げ、選手権に臨みたい。

(取材・文 前田カオリ)
●第102回全国高校サッカー選手権特集
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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