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3本が枠直撃、環太平洋大の粘りに苦しむも…流経大は「一番いい」1-0で初戦突破

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流通経済大は苦しみながらも初戦を突破

[12.16 大学選手権2回戦 IPU環太平洋大0-1流通経済大 上柚木]

 第66回全日本大学サッカー選手権(インカレ)の2回戦が16日に行われた。上柚木公園陸上競技場の第1試合では流通経済大(関東3)がIPU・環太平洋大(中国1)を1-0で下し、初戦を突破した。18日の準々決勝では福岡大(九州1)と対戦する。

 試合は戦前の予想通り、流経大が圧力をかけて攻め込む展開になった。ただ前半は3本のシュートが枠に嫌われてしまう。まずは前半25分、DF小池裕太(3年=新潟ユース)の左クロスをFWジャーメイン良(4年=流通経済大柏高)が合わせたシュートは、枠角を直撃。

 前半27分のDF岡田勇斗(1年=星稜高)の右クロスを防ぎに入ったDF利田将人(4年=水口高)のあわやオウンゴールというクリアボールもポストを直撃。同35分にはショートコーナーからFW星野秀平(4年=流通経済大柏高)がニアでそらしたボールをFW渡邉新太(4年=新潟ユース)がダイビングヘッドで押し込むが、シュートはクロスバーに嫌われた。

 スコアレスで折り返した後半も、流経大は環太平洋大の粘り強い守備に苦しめられる。後半6分のMF守田英正(4年=金光大阪高)が打った決定的なミドルは、DF安田拓馬(4年=立正大淞南高)にライン上でクリアされてしまう。同22分には左サイドに流れたMF新垣貴之(3年=流通経済大柏高)が左足で強烈シュートを打つが、シュートはGK宮野光雄(3年=瀬戸内高)の好セーブに阻まれた。

 しかしついに均衡が破れる時が来る。後半25分、MF石田和希(4年=流通経済大柏高)から守田を経由してミドルレンジ左の星野にボールが渡ると、右足を一閃。低い弾道のシュートがゴール左隅を捕らえ、流経大に先制点が入った。

 先制を許してしまった環太平洋大も粘りを見せるが、後半29分に右サイドで裏を取ったFW春岡優宏(4年=大商学園高)がドリブルで持ち込むが、シュートをミス。同アディショナルタイムにも春岡が同様にドリブルからシュートを狙うが、これも枠右へと外してしまった。

「1-0で勝つのが一番いい。もし今日、3-0とかで勝ってしまうと緩んでしまう。トーナメントはPK勝ちでもラウンドを上げていくことが大事なので」と振り返ったのは中野雄二監督。早くも意識は準々決勝に向いており、「メンバーを相当代える。そういう準備をしてきた」と選手層の厚さを武器に戦いたいと話した。

 一方の環太平洋大の桂秀樹監督は「残念ですが、よく頑張ったなという感じです」とイレブンを称える。創部11年目、5年連続の出場となった今大会は、1回戦の仙台大戦で初得点も記録。初勝利も同時に達成する大会になった。「半歩、一歩ずつですけど、右肩上がりで来ている」と手ごたえを語った指揮官は、「次はベスト16の壁を破って、ベスト8というのが目標になってくる」と更なる飛躍を誓っていた。 

(取材・文 児玉幸洋)
●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集

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