[大学選手権]F東京入り・丸山が直接FK!! 明治大が延長戦3発で4強入り
[12.23 全日本大学選手権準々決勝 仙台大0-3(延長)明治大 足利]
第60回全日本大学選手権大会は23日、各地で準々決勝を行い、栃木県・足利市総合運動公園陸上競技場では仙台大(東北)と明治大(関東2)が対戦した。0-0のまま10分ハーフの延長戦に突入すると、延長前半8分、来季のF東京入団が内定しているDF丸山祐市(4年=國學院久我山高)の直接FK弾で明治大が先制。延長後半にも2点を加点し、優勝した09年度大会以来、2大会ぶりの4強入りを決めた。明治大は25日の準決勝で慶應義塾大(関東3)と対戦する。
ポゼッションサッカーを志向する両チームだが、劣悪なピッチと強風が吹くコンディションに苦戦し、立ち上がりは互いに思うようにボールをつなげない。特に前半、コイントスに勝って風下を取った仙台大はゴールキックも逆風に戻されるなど、明治大の高い位置からのプレッシャーも受け、劣勢の展開となった。
積極的にプレスをかけ、仙台大を追い込んでいく明治大はセカンドボールの競り合いにもことごとく勝った。神川明彦監督は試合前に「球際で負けたのが去年の敗因。0分から球際で戦え」と選手を鼓舞したという。連覇を狙った前回大会は、準々決勝で高知大に0-2の完敗。1年前の反省を生かし、風上の勢いも利用して試合を優勢に運んだ。
明治大は前半13分、MF田中恵太(4年=三菱養和SCユース)が右サイドを縦に突破し、クロス。DFがクリアしたボールをDF小川大貴(2年=磐田ユース)がPA外から狙ったが、シュートはゴール上に外れた。同16分にはFW阪野豊史(3年=浦和ユース)が獲得したFKを丸山が直接狙ったが、シュートは壁に当たった。
仙台大は3トップの中央で先発したFW奥埜博亮(4年=仙台ユース)にいい形でボールが入らず、なかなか敵陣まで攻め込めない。前半32分、MF黒田涼太(3年=桐生一高)のFKにMF蜂須賀孝治(3年=桐生一高)がヘディングで合わせたが、ようやく放ったシュートも力なくGKにキャッチされた。
攻勢を強める明治大はセットプレーから立て続けにチャンスにつくり、波状攻撃を仕掛けるが、仙台大の粘り強いディフェンスを破れない。仙台大は前半ロスタイム、FW森田光哉(4年=青森山田高)の左クロスから奥埜がボレーシュートを狙い、さらにMF熊谷達也(1年=柏U-18)もミドルシュートを打ったが、枠を捉え切れず、前半は0-0で折り返した。
後半は風上に回った仙台大が盛り返し、一進一退の攻防となるが、互いに決め手を欠き、0-0のこう着状態が続く。後半19分に仙台大はFW嶺岸光(2年=聖和学園高)に代えてFW佐藤世弥(4年=秋田商)、同20分には明治大もMF矢田旭(2年=名古屋U18)に代えてMF石原幸治(1年=市立船橋高)を投入。互いに選手を入れ替え、局面の打開を図った。仙台大は後半21分、熊谷のFKからこぼれ球を黒田、蜂須賀が立て続けにシュートを狙うが、GK高木駿(4年=東京Vユース)が至近距離で連続セーブ。何とかピンチを逃れた。
徐々に前への圧力を強める仙台大は後半の終盤に立て続けに決定機を迎える。後半37分、奥埜のスルーパスに佐藤が抜け出し、ゴール前に折り返すが、森田にはわずかに合わない。同38分にはPA内でこぼれ球を拾った奥埜が右足でシュート。しかし、これは惜しくもゴール左に外れ、熊谷の左足ミドルもクロスバーに弾かれた。
再三のチャンスを逃し、0-0のまま試合は10分ハーフの延長戦へ。後半に続いて風上を取った仙台大は延長前半3分、森田がミドルシュートを放つなど積極的にゴールを狙ったが、FK一発に沈められた。延長前半8分、明治大は右45度の位置でFKを獲得すると、ボールをセットしたのは丸山。左足の狙い澄ましたキックが豪快にゴールネットに揺らし、ついに均衡を破った。
この1点で勝負あり。仙台大に反撃する余力は残ってなく、延長後半は風上に立った明治大がさらに攻め立てた。延長後半2分、小川の左クロスをFW野間涼太(2年=青森山田高)がヘディングで落とし、MF梅内和磨(2年=F東京U-18)が右足でシュート。2-0と突き放すと、延長後半9分にはカウンターから石原が左サイドを駆け上がり、折り返しに阪野が合わせてダメを押した。
延長戦までもつれ込んだが、終わってみれば3得点の快勝。神川明彦監督は「110分で3点取ることができた。1回戦(近畿大に3-0)でも3点取ったし、その前のリーグ戦(関東大学リーグ)でも5点、4点と取っている(21節で青山学院大に4-1、22節で順天堂大に5-1)。去年より点が取れるチームで、そこが例年よりよくなっている」と胸を張った。
「100点とはいつの時代も言えないが、80点はあげてもいいと思う」。準決勝では同じ関東代表の慶應義塾大と対戦する。関東大学リーグでは慶應義塾大の2戦2勝だったが、「今年はリーグ戦から徐々にインカレに向けて調子がよくなってきた」と自信を見せていた。
[写真]直接FKを決めた丸山はベンチへ一目散に駆け寄った
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第60回全日本大学選手権
第60回全日本大学選手権大会は23日、各地で準々決勝を行い、栃木県・足利市総合運動公園陸上競技場では仙台大(東北)と明治大(関東2)が対戦した。0-0のまま10分ハーフの延長戦に突入すると、延長前半8分、来季のF東京入団が内定しているDF丸山祐市(4年=國學院久我山高)の直接FK弾で明治大が先制。延長後半にも2点を加点し、優勝した09年度大会以来、2大会ぶりの4強入りを決めた。明治大は25日の準決勝で慶應義塾大(関東3)と対戦する。
ポゼッションサッカーを志向する両チームだが、劣悪なピッチと強風が吹くコンディションに苦戦し、立ち上がりは互いに思うようにボールをつなげない。特に前半、コイントスに勝って風下を取った仙台大はゴールキックも逆風に戻されるなど、明治大の高い位置からのプレッシャーも受け、劣勢の展開となった。
積極的にプレスをかけ、仙台大を追い込んでいく明治大はセカンドボールの競り合いにもことごとく勝った。神川明彦監督は試合前に「球際で負けたのが去年の敗因。0分から球際で戦え」と選手を鼓舞したという。連覇を狙った前回大会は、準々決勝で高知大に0-2の完敗。1年前の反省を生かし、風上の勢いも利用して試合を優勢に運んだ。
明治大は前半13分、MF田中恵太(4年=三菱養和SCユース)が右サイドを縦に突破し、クロス。DFがクリアしたボールをDF小川大貴(2年=磐田ユース)がPA外から狙ったが、シュートはゴール上に外れた。同16分にはFW阪野豊史(3年=浦和ユース)が獲得したFKを丸山が直接狙ったが、シュートは壁に当たった。
仙台大は3トップの中央で先発したFW奥埜博亮(4年=仙台ユース)にいい形でボールが入らず、なかなか敵陣まで攻め込めない。前半32分、MF黒田涼太(3年=桐生一高)のFKにMF蜂須賀孝治(3年=桐生一高)がヘディングで合わせたが、ようやく放ったシュートも力なくGKにキャッチされた。
攻勢を強める明治大はセットプレーから立て続けにチャンスにつくり、波状攻撃を仕掛けるが、仙台大の粘り強いディフェンスを破れない。仙台大は前半ロスタイム、FW森田光哉(4年=青森山田高)の左クロスから奥埜がボレーシュートを狙い、さらにMF熊谷達也(1年=柏U-18)もミドルシュートを打ったが、枠を捉え切れず、前半は0-0で折り返した。
後半は風上に回った仙台大が盛り返し、一進一退の攻防となるが、互いに決め手を欠き、0-0のこう着状態が続く。後半19分に仙台大はFW嶺岸光(2年=聖和学園高)に代えてFW佐藤世弥(4年=秋田商)、同20分には明治大もMF矢田旭(2年=名古屋U18)に代えてMF石原幸治(1年=市立船橋高)を投入。互いに選手を入れ替え、局面の打開を図った。仙台大は後半21分、熊谷のFKからこぼれ球を黒田、蜂須賀が立て続けにシュートを狙うが、GK高木駿(4年=東京Vユース)が至近距離で連続セーブ。何とかピンチを逃れた。
徐々に前への圧力を強める仙台大は後半の終盤に立て続けに決定機を迎える。後半37分、奥埜のスルーパスに佐藤が抜け出し、ゴール前に折り返すが、森田にはわずかに合わない。同38分にはPA内でこぼれ球を拾った奥埜が右足でシュート。しかし、これは惜しくもゴール左に外れ、熊谷の左足ミドルもクロスバーに弾かれた。
再三のチャンスを逃し、0-0のまま試合は10分ハーフの延長戦へ。後半に続いて風上を取った仙台大は延長前半3分、森田がミドルシュートを放つなど積極的にゴールを狙ったが、FK一発に沈められた。延長前半8分、明治大は右45度の位置でFKを獲得すると、ボールをセットしたのは丸山。左足の狙い澄ましたキックが豪快にゴールネットに揺らし、ついに均衡を破った。
この1点で勝負あり。仙台大に反撃する余力は残ってなく、延長後半は風上に立った明治大がさらに攻め立てた。延長後半2分、小川の左クロスをFW野間涼太(2年=青森山田高)がヘディングで落とし、MF梅内和磨(2年=F東京U-18)が右足でシュート。2-0と突き放すと、延長後半9分にはカウンターから石原が左サイドを駆け上がり、折り返しに阪野が合わせてダメを押した。
延長戦までもつれ込んだが、終わってみれば3得点の快勝。神川明彦監督は「110分で3点取ることができた。1回戦(近畿大に3-0)でも3点取ったし、その前のリーグ戦(関東大学リーグ)でも5点、4点と取っている(21節で青山学院大に4-1、22節で順天堂大に5-1)。去年より点が取れるチームで、そこが例年よりよくなっている」と胸を張った。
「100点とはいつの時代も言えないが、80点はあげてもいいと思う」。準決勝では同じ関東代表の慶應義塾大と対戦する。関東大学リーグでは慶應義塾大の2戦2勝だったが、「今年はリーグ戦から徐々にインカレに向けて調子がよくなってきた」と自信を見せていた。
[写真]直接FKを決めた丸山はベンチへ一目散に駆け寄った
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