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本田先制弾に前田、岡崎も続く!!日本は3発快勝で最終予選白星発進

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[6.3 W杯アジア最終予選 日本3-0オマーン 埼玉]

 ザックジャパンが白星発進!! W杯アジア最終予選は3日、開幕し、B組の日本代表はホームでオマーン代表と対戦し、3-0で快勝した。前半12分、MF本田圭佑のゴールで先制すると、後半6分にFW前田遼一、同9分にFW岡崎慎司が追加点。オマーンの反撃にも冷静に対応し、そのまま無失点で逃げ切り、最終予選初戦を完封勝利で飾った。日本は8日、再びホームでヨルダンと対戦する。

 日本は4-2-3-1のシステムでスタート。5月23日のアゼルバイジャン戦(2-0)は不在だったDF今野泰幸、DF吉田麻也、MF遠藤保仁が先発。1トップにはFW前田遼一が入った。
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 6万3551人の大観衆が埋め尽くした埼玉スタジアムで、ザックジャパンが大事な初戦を白星で飾った。リスクマネジメントしながらも、立ち上がりから小気味いいパス回しでオマーンゴールに迫る。前半2分には岡崎が右サイドのゴールライン際で粘ってCKを獲得。遠藤のキックに本田が競ると、DFのクリアしたこぼれ球がゴール前に残っていた吉田のもとへ渡る。いきなりのチャンスだったが、ここはGKアル・ハブシが体を張って抑えた。

 相手陣内でゲームを進める日本。欲しかった先制点が生まれたのは前半12分だった。今野が前線に入れたくさびを前田がワンタッチで落とし、FW香川真司からリターンを受ける。すかさず左サイドをDF長友佑都がオーバーラップ。前田からの絶妙なスルーパスに抜け出し、左足で折り返すと、ゴール前に走り込んだ本田が左足ダイレクトボレーでゴールにねじ込んだ。雄叫びをあげ、右胸、そして背中の「4番」を示す本田。アゼルバイジャン戦から新背番号4をまとう日本のエースが値千金の先制点を叩き込んだ。

 前半14分にはDF内田篤人のロングフィードに香川が抜け出すが、わずかにオフサイドの判定。イルマトフ主審の笛もスタジアムの大歓声にかき消されたか、プレーを続けた香川はゴールネットを揺らしたが、得点は認められない。同22分にもオマーンのバックパスがゴール前に残っていた長友に渡り、一気にPA内に進入。DFのスライディングタックルに長友はエリア内で転倒したが、PKのホイッスルはなかった。

 1点リードしたことで日本も落ち着いて試合をコントロール。相変わらずハーフコートでゲームは進んだが、徐々にこう着状態に入っていった。前半29分、遠藤の右CKのこぼれ球を香川が左足ボレー。久々のシュートとなったが、ゴール上に大きく外れた。

 前半の終盤には日本が再び猛攻を見せる。前半31分、本田と長友のコンビネーションで左サイドを崩し、最後は長友のクロスに岡崎がフリーで飛び込むが、ヘディングシュートはゴール右へ。同39分には本田からパスを受けた香川がPA内で仕掛け、ゴールライン際を個人技で突破。マイナスの折り返しを長友が狙ったが、惜しくもDFのブロックに阻まれた。

 前半41分にも遠藤の左CKのセカンドボールを拾ったMF長谷部誠が右45度からクロス。しかし、岡崎のヘディングはGKアル・ハブシが横っ飛びでキャッチした。立て続けにチャンスをつくった日本だが、追加点は奪えず、1-0のまま前半の45分間を終えた。

 後半開始2分、右CKを本田が左足で蹴ると、ゴール前の前田がヘディングで合わせる。これは枠を外れたが、後半のファーストシュートも日本が放ち、ペースを相手に譲らなかった。すると後半6分、左サイドでボールを持った香川が右足でGKとDFラインの間にグラウンダーのクロスを入れる。飛び出した前田のトラップは大きくなり、ゴール前に流れたが、自ら詰めてGKよりも一歩早く左足で押し込んだ。

 後半立ち上がりの追加点で2-0とリードを広げた日本は一気にたたみかける。後半9分、香川からパスを受けた前田が右45度から左足でシュート。DFに当たったこぼれ球を岡崎が右足で狙うと、一度はGKアル・ハブシに弾かれたが、跳ね返りを再び右足で蹴り込む。歴代単独4位となる岡崎の国際Aマッチ28点目で3-0と突き放した。

 3点リードとなった日本は後半12分、前半に警告を受けていたDF内田篤人に代えてDF酒井宏樹を投入する。アゼルバイジャン戦でA代表デビューを果たしたばかりで、試合2日前の練習から合流した22歳を最終予選のピッチに送り込んだ。対するオマーンは後半19分からの3分間で3人を交代し、交代枠を使い切る。捨て身の反撃に出るオマーンに対し、日本は冷静に対応し、試合をコントロールした。

 日本は後半29分、岡崎に代えてFW清武弘嗣を投入し、2枚目のカードを切った。オマーンにシュートも打たせることなく、時計の針を進める。同35分には清武、香川とつないで本田が左足でシュート。ゴール右にそれたが、シュートの少なかった時間帯にしっかりとフィニッシュで終え、試合は終盤に入った。

 後半41分、遠藤に代えてMF細貝萌を投入。最後の交代枠を使い、中盤の守備力を強化した。同44分には右サイドを駆け上がった酒井の折り返しを本田がシュート。GKが弾いたボールを清武が拾い、右足で狙うが、これもGKアル・ハブシのビッグセーブに阻まれた。4点目こそならなかったが、そのまま3-0でタイムアップ。大事な最終予選初戦を白星で飾った。

(取材・文 西山紘平)

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