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「あいつはすべてできる」、主将・宮間はあえて控え組で最終調整

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 11日に東京・国立競技場で行われるロンドン五輪壮行試合でオーストラリア女子代表と対戦する日本女子代表(なでしこジャパン)は10日午前、千葉県内で最終調整を行った。炎天下の中、試合前日ながら約2時間のトレーニング。五輪本大会を見据えた調整の一環で、前線からの連動したディフェンスを確認した。

 練習には明海大の男子大学生が参加。なでしこの選手は2グループに分かれ、それぞれ明海大の選手が最終ラインからビルドアップするところにFWから連動してプレッシャーをかけ、追い込んでいく守備の形を繰り返した。佐々木則夫監督は「今はまだ自分たちがやるべきことのベースアップと、感覚を戻させることが大事」と説明。チーム間の意思統一を図るのが狙いで、「進捗状況としては悪くない」と、オーストラリア戦後には五輪本大会で対戦するカナダ、スウェーデン、南アフリカを想定したメニューも徐々に取り入れていく予定だ。

 フルコートでのゲーム形式の練習では主力組と控え組に分かれたが、主将のMF宮間あや(岡山湯郷)はMF澤穂希(INAC神戸)、FW大儀見優季(旧姓・永里/ポツダム)らとは別組で、控え組の一員としてプレー。指揮官は「今日の練習内容は、あいつ(宮間)はすべてできるから。できないグループに入れてコーチングしてもらわないと」と、その意図を明かし、絶大な信頼を寄せた。

 主力組と控え組が交互に練習を行う中、主力組の順番になっても宮間はタッチラインの外からだれよりも大きな声でチームメイトを鼓舞。「言葉というより、一緒になって戦うことが大事。どんなときも最高のチームメイトでありたい」。そうキャプテンとしての心構えを説く宮間は「(戦術の)確認だけでなく、さらに質の高いものにしてオリンピックに臨みたい」と意気込んでいた。

(取材・文 西山紘平)

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