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東&永井の縦関係コンビが攻守に奮闘、永井「最高の仕上がり」

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[7.21 国際親善試合(U-23) 日本2-1メキシコ ノッティンガム]

 慣れ親しんだコンビで攻守に貢献した。MF東慶悟がトップ下で2試合ぶりに先発すると、1トップに入ったのはFW永井謙佑。最近は左サイドでの起用が多かったスピードスターが最前線に位置したのは2月5日の五輪アジア最終予選・シリア戦(1-2)以来、8試合ぶりだった。

 それでも関塚ジャパンの立ち上げとなった10年11月のアジア競技大会からチームの主軸を担ってきた2人のコンビネーションに不安はなかった。久々の1トップに入った永井が「(東)慶悟とはずっとやっているし、守備面でも心配なく入れた」と言えば、東も「永井くんとはアジア大会からずっとやっている。やりにくさはなかったし、裏にどんどん走ってくれるのでやりやすい。守備でも永井くんがスイッチを入れてくれるので、僕はそれにあとから付いていくだけ」と力説した。

 開始1分、相手のパスミスをMF清武弘嗣が奪うと、右サイドの永井に展開。スピードで抜け出し、グラウンダーの折り返しを入れると、ゴール前に走り込んだ東が押し込んだ。2人のコンビネーションで奪った電光石火の先制点。「永井くんからいいボールが来たので。チームとして、いい入りができた」。今季、所属する大宮でも公式戦無得点と苦しんできた東にとって、昨年11月22日の五輪アジア最終予選・バーレーン戦(2-0)以来、約8か月ぶりとなる代表戦でのゴールはロンドン五輪に向けて弾みの付く一発となった。

 永井と東の先発は対メキシコ、ひいては対スペインを見据えてのものだった。ボールを回してくる相手に対し、永井と東が必死に前線からチェイシングし、相手のパスコースを限定。最終ラインを押し上げたコンパクトな守備ブロックでボールを奪う狙いを実現させるためにも、永井と東の活動量は不可欠だった。

 東が「ブロックをつくって縦パスが入ったところでCB、SBが入れ違いでボールを取ってくれればカウンターでチャンスになる。前半はハマって、よくできていたと思う」と言えば、永井も「相手がつないでくるのは分かっていた。ブロックをつくってコースを限定して、出しどころを一つにして、そこで奪おうとした」と胸を張った。

 26日のグループリーグ初戦となるスペイン戦も相手にボールを回される劣勢の試合展開が予想される。“仮想・スペイン”に対し、狙いどおりの戦い方で結果を残せた意味は大きい。「自信にもなるし、(メキシコは)実際、トゥーロンも優勝しているチーム。チームとして勢いも生まれると思う」。そう力を込めた永井は「チームのやり方も定まってきた。最後、いいイメージで勝って終われて、スペイン戦に向けても最高の仕上がりになったと思う」と、自信をのぞかせていた。

(取材・文 西山紘平)

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