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OA2人を加えた守備陣に手応え、吉田「全員が集中していた」

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[7.21 国際親善試合(U-23) 日本2-1メキシコ ノッティンガム]

 オーバーエイジ2人が初めてそろって先発した。DF吉田麻也が左CB、DF徳永悠平が左SBで先発。メキシコにボールを支配される劣勢の試合展開の中、粘り強いディフェンスで勝利をもぎ取った。

「ディフェンスは全員が集中していた。ミドルシュートで1点決められたけど、それ以外は体を張って守れた」。そう胸を張った吉田は「内容も悪くなかったし、決めるところで決められた。最初の合宿よりベラルーシ戦の方がよかったし、ベラルーシ戦より今日の方がよかった」と、試合を重ねるごとにチーム状態が上向いていることを強調した。

 吉田は11日に東京・国立競技場で行われたニュージーランド戦(1-1)を欠場。現地入り後の18日のベラルーシ戦(1-0)に先発し、右膝内側側副靭帯を損傷した6月8日のW杯アジア最終予選・ヨルダン戦以来の復帰を果たした。ベラルーシ戦は後半18分までのプレーだったが、この日は復帰後初となるフル出場。ベラルーシ戦では後半開始から出場した徳永と18分間、CBでコンビを組んだ。この日は初めて2人が同時に先発。CBと左SBという関係も初めてだったが、連係に大きな不安は見せなかった。

 前半39分の失点はカウンターから最終ラインが下がり、ミドルシュートを決められたもの。徳永が「ラインを下げられてミドルに対してアタックに行けなかった。ミドルにもアタックできるようにラインを高くしたい」と言えば、吉田も「僕としてはラインを上げたいし、もっとコンパクトにしたい」と声をそろえる。

 関塚隆監督は「吉田を中心に、徐々にだが、組織として上向いてきている」と手応えを口にする。ニュージーランド戦に続いて左SBでの先発となった徳永は後半34分に交代となったが、「90分やれなかったけど、コミュニケーションを取ってやれた。まだ開幕まで時間はあるし、詰めるところは詰めていきたい」と前向きだ。

 26日のグループリーグ初戦となるスペイン戦に向け、吉田は「自分たちの時間というより、我慢する時間が出てくると思う。そういう意味で今日もギリギリのところだけど、守れたのは大きい」と力を込める。オーバーエイジ2人を加えた急造守備陣だが、短い時間で一戦一戦、“形”となってきている。

(取材・文 西山紘平)

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