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2年前の悪夢の経験者、U-19代表CB遠藤「今年に懸ける思いというのは強い」

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[10.24 練習試合 U-19日本代表3-1草津]

 忘れられない屈辱を歓喜へ。AFC U-19選手権UAE2012に臨むU-19日本代表の中にひとりだけ前回大会の経験者がいる。それは今季、湘南ベルマーレの主力CBとしてJ1昇格争いを戦ってきたDF遠藤航だ。

 2年前に中国で行われたAFC U-19選手権。CBのレギュラーとしてチームのグループリーグ1位に貢献した遠藤は韓国と対戦した準々決勝でも先発。だが、2-0とリードした前半32分にPAで相手アタッカーに競り負けて追撃ゴールを許してしまうと、その後チームは2点を奪われて逆転負け。2点リードを守り切ることができずに世界切符を逃してしまった。

「本当に悔しい思いをした。やられたところもそうですけど、失点したところは自分の頭の中にはある。そういうミスを2度としないように心がけています。その(悔しい思いをした)分、今年に懸ける思いというのは強いですし、そういった経験をこのチームにしっかりと還元できるようにしたい。しっかりチームと戦っていければと思っている」

 17歳で臨んだU-20W杯を懸けた戦いは想像していた以上だった。「球際のところだったり、メンタル的な部分で、向こうは失点しても気持ちが落ちないでがむしゃらにやってくるし、日本はそういう相手に対して球際で勝てなかったり、それで失点してしまった後にそのままズルズルミスが多くなったりして自分たちのリズムにすることができなかった。そういう面では失点したとしても切り替えられるようにボクから声をかけないといけないと思っていますし、球際という面でもきょうは練習試合ですけど良かったと思うので、続けていきたいと思います」

 湘南ユース時代にもトップチームデビューしていたが、まだ高校3年生だった2年前とJリーグで70試合以上を戦ってきた現在では本人の実力も経験値も全く違う。「内容よりも結果にしっかりとこだわらないといけないと思いますし、2大会連続で出場権を逃しているので今年は絶対にワールドカップに行ければなと思います」。この日は前半27分に先制点を許したが、その後身体を張った守りで危険を消し去るなどチームを立て直した遠藤。キャプテンマークを巻き、リーダーシップも発揮した。世代を代表するCBは今回のアジア予選で2年前の雪辱も晴らす。

(取材・文 吉田太郎)
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