beacon

4大会ぶりU-20W杯出場へ、元磐田監督・鈴木氏がU-18代表監督就任

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本サッカー協会は30日、15年U-20W杯ニュージーランド大会出場を目指すU-18日本代表監督に、元ジュビロ磐田監督で現日本体育大監督の鈴木政一氏が就任することを発表した。

 昨年11月のAFC U-19選手権に出場したU-19日本代表は勝てば13年U-20W杯出場の決まる準々決勝でイラクに1-2で敗戦。これで3大会連続でU-20W杯出場権を逃すことになった。A代表が4大会連続W杯出場中で、U-23代表は5大会連続五輪出場、そしてU-17代表は4大会連続でU-17W杯への出場を決めている中、U-20W杯への道は非常に厳しいものとなっている。

 今秋には15年U-20W杯ヘ向けたアジア1次予選が行われる。日本サッカー界にとっても悪い流れを止めなければならない中、新生U-18代表の指揮官として白羽の矢が立ったのは磐田をJ王者へ導いた実績を持ち、育成にも携わった経歴を持つ鈴木氏だった。原博実技術委員長は「トレセン関係の人だけでなく、特にここ(現U-18世代)の育成は経験豊富な人がいい。(鈴木氏は)育成もトップもやっている。自分ではベストのチョイスと思っている」と説明。原技術委員長は、鈴木監督が関東大学2部リーグから同1部リーグに復帰させ、全日本大学選手権出場へあと一歩にまで迫った日体大の戦いぶりも確認し「ベンチの振る舞い。選手の団結とか見て、間違いないと思いました」と後押しした。

 鈴木氏は現在、日体大に籍を置いているが大学側の理解もあり、新年度からは日本サッカー協会での職務に専念。3月26日の始動からU-18代表を率いることになった。サポート役として、磐田トップチームや磐田ユースを率いた経歴を持つ内山篤コーチと川崎フロンターレ監督や育成/普及部長を務めてきた高畠勉アシスタントコーチ(U-17日本代表コーチと兼任)、そして浜野征哉GKコーチが就任。強化策としては、各年代代表の情報を共有する狙いもあり、U-18代表とU-17代表の合同合宿も計画しているという。

 大役を担う鈴木監督は「3大会出場できていない話の中で、ある面ではプレッシャーもあるんですけれど、選手に最大限のプレーをさせて結果がでるように努力したいと思います」。過去の指揮官と比べても、経験値豊富な指揮官と95年生まれ以降の世代たちは、プレッシャーを乗り越えて世界への道を切り拓くことができるか。

(取材・文 吉田太郎)

TOP