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日本代表 W杯出場決定会見要旨

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 日本サッカー協会は5日、埼玉県内のホテルで日本代表のW杯出場決定記者会見を行い、大仁邦彌会長、原博実技術委員長とともに、アルベルト・ザッケローニ監督と選手26人が出席した。

以下、会見要旨

ザッケローニ監督 まずはこうしてW杯出場を決められたことをうれしく思うし、監督として招聘していただいた日本サッカー協会に感謝を申し上げたい。このチャンスをいただいたことに感謝しているし、陰ながら支えてくれた代表チームのスタッフ全員に感謝したい。

 そして、強く戦ってくれた選手に感謝を述べたい。信頼関係の強いメンバーで、ここにいるメンバーにとどまらず、ザックジャパンで戦ってくれた、たくさんのメンバーに感謝を述べたい。サッカーという競技は選手が主人公。我々スタッフや監督、フロントがいくらがんばっても、選手たちなしでは成り立たない。本当に選手たちには感謝の意を述べたい。

 また、昨日のスタジアムのようにサポーターがつくってくれる雰囲気は我々の後押しになるし、もはや12人目の選手でなく、12人目、13人目の選手になっている。ご協力いただいているスポンサーの皆さんにも感謝したい。彼らなしではここまでたどり着けなかった。あとは、ここにいるメディアの方にもお礼を述べたい。3年間、私のことをよく我慢していただいて、ありがとうございます。

長谷部 一夜明けて、正直な気持ちはホッとしています。2年以上、3次予選から戦ってきての結果なので、素直にうれしいです。ただ、選手自身が一番感じているのは、世界で戦うには自分たちがもっと成長しないといけないということ。これから1年、W杯に向けて成長度をどんどん上げていきたい。

 今回の予選に出ている選手だけでなく、このチームの強みはチームワーク。試合に出ていない選手、ここにいないが予選を一緒に戦ってきた選手たち、監督、コーチ、スタッフ、すべての人が一つになって戦えるのが自分たちの強みだと、予選を戦ってあらためて感じました。また、サポーターの支えというのはありがたく、素晴らしいと実感しました。

 あまり僕が長くしゃべってもおもしろくないので、他の選手にもしゃべっていただきます。まずはヤットさん(遠藤保仁)。まじめじゃない感じでお願いします。

遠藤 超うれしいっす。以上です。

長谷部 短すぎたので。(本田)圭佑。

本田 僕も特にしゃべることはないので、一言だけ。応援してくれたファンの皆さん、あることないこと書いてくれたメディアの皆さん、そしてスポンサーの皆さんに感謝したい。ありがとうございます。次は岡崎にお願いします。

岡崎 本当にいろんな人のおかげでW杯出場を決められたことはうれしいけど、FWとしてはやっぱりゴールがほしかったので、これから1年間、ゴールにこだわってやっていきたい。昨日は今野さんのおかげで引き分けたと思うので、聞いてみたいと思います。

今野 すごくうれしいです。このチームは本当にいいチームだと思うし、ビッグクラブでプレーしている選手と一緒にプレーするの楽しいし、このチームは無限の可能性を持っていると思う。もっともっと成長して、世界で勝つチームになれることを信じて、みんなでがんばっていこうと思っています。

長谷部 次は(吉田)麻也。こないだ結婚式でだいぶ滑っていたので。

吉田 結婚しました。ハセさん(長谷部)と(川島)永嗣くんも募集中なので、みなさんよろしくお願いします(笑)。先輩方がいいことを言ったので、最後に一言言って締めたいと思います。

 ブラジルの人、聞こえますかー? もうすぐ行きますよー。

以下、質疑応答

―本田選手に質問。W杯優勝、コンフェデレーションズ杯を目標にしているが、自分に、チームに何が必要か?

本田 あんまりしゃべりたくないですけど、シンプルに言えば、個だと思います。個というのは、昨日、GKの川島選手がしっかりと1対1を守ったところをさらに高めていく。今野選手がケーヒルに競り勝っていたところをさらに勝てるように磨く。(長友)佑都と(香川)真司がサイドを個人で突破したところをさらに高めて、あれをブラジル相手にもできるようにする。ボランチの2人がどんなにプレッシャーを受けても必ず攻撃陣にパスを供給できるように、そして守備ではしっかりとコンパクトに、ボール奪取できるように90分間やる。岡崎選手や前田選手が決めるところをしっかり決める。

 結局、最後は個で試合が決することがほとんどなので。もちろん日本の最大のストロングポイントというのはチームワーク。でも、それは生まれ持っている能力なので。どうやって自立した選手になり、個を高められるか。自分が前に出る気持ちを強く持って集まっているのが代表選手だと思う。この1年は短いが、考え方によっては、まだ1年もあるとも考えられる。真司や佑都のようにトップクラブでやっている選手もいる。ただ、そうでないリーグやクラブでやっている選手にもやれることはあると思う。そこを今野選手みたいにあこがれみたいな気持ちでやられたら困る。同じピッチでやってますから、大先輩なので、そこはどんどんアドバイスをくれたらいいと思う。

―川島選手、長友選手、香川選手に質問。前回の予選とは違う立場で臨んだ予選だったが、率直な感想は?

川島 前回のW杯が決まったときはスタジアムの上からピッチを眺めていました。そういう意味では今回、違った心境でW杯を決められた。ただ、長い間、代表でやらせてもらっていて、日本代表への誇りや代表でプレーしたいという気持ちは、外から見ていても、中でプレーしていても変わりないので、うれしさは変わらないですが、日本の皆さんとああいう形で喜びを共有できたことはうれしかったですし、この先のW杯でも、日本の皆さんと新たな夢を見れるようにこれからもやっていきたい。

長友 岡田ジャパンのときは正直、心の底から喜べた自分がいたけど、今回は祝福ムードの中でこんなことを言うと場違いかもしれませんが、W杯を決めてうれしい気持ちより、これから厳しい戦いが始まるという危機感の方が正直に言って強かった。その大きな要因は自分の低レベルさからそう感じているから。ただ、ネガティブにとらえてはいなくて、この1年で自分がどれだけ成長できるか、本当に楽しみで仕方ないです。

 僕は今までチームのためにということを常に言ってきたけど、正直、今の自分のレベルでチームのためにはなれない。だからこの1年、とにかく走り続けて、1年後に大きく成長した自分がチームのためになりたいと強く思っています。

 もちろん、こうやってW杯出場が決まったのも、裏で僕たちの練習着やユニフォームを洗ってくださる人、マッサージをしてくれる人、応援して下さる人たちのおかげで自分たちはいるので、感謝の気持ちを持って、強い気持ちを持って戦っていきたいと思っています。

香川 岡田さんのときは、出場決定の瞬間はスタジアムから見ていて、あのときの自分は本当に自信がなくて、ただ代表にいるだけという感じでした。今回は主力として予選を戦ってきて、W杯を決められた喜びは素直にあります。同時に、その舞台でどう輝くのか。個人としてもチームとしても物足りないところはあるし、そこで活躍するために、4年前、悔しい思いをして、ここまでやってきたので。もっとレベルアップしないとブラジルでは厳しいのかなと思っているので、危機感を持って、コンフェデもありますし、来年のW杯までに自分を磨いて、どんどん強くなって、夢の舞台で活躍できるようにがんばりたいです。


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