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日本vsベラルーシ 試合前日の選手コメント

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 日本代表は14日、ベラルーシ・ジョジナの試合会場となるトルペド・ジョジノスタジアムで公式練習を行った。左太腿打撲のため前日13日は別メニュー調整だったMF本田圭佑(CSKAモスクワ)も合流し、15日のベラルーシ戦に向けて全23選手で最終調整した。

以下、練習後の選手コメント

●FW香川真司(マンチェスター・U)
「先制点を取って自分たちが主導権を握って戦うことが重要だし、そうなれば変わってくると思う。セルビア戦で出た問題点を反省して、次の試合をやっていきたい」
―セルビア戦は無得点だったが?
「そこはだれもがこだわっていると思う。そのためにどういう攻撃をするか。チームとしてイメージを共有しながら攻撃をつくり上げていきたい」
―ベラルーシの印象は?
「守備が堅いし、フィジカルも強い。カウンターも強い。攻守でしっかり集中しないといけない」

●FW柿谷曜一朗(C大阪)
―ベラルーシ戦に向けて。
「ビデオは見ました。スペインにも良いサッカーをしていたし、体も強いと思う。でも(日本)代表のやり方は変わらないと思う。いつもどおり試合をしたいと思う」
―今日もザッケローニ監督に声をかけられていたが?
「そうですね。(言われたことは)試合でできてこそだと思います」
―何語で話しかけられた?
「英語です。僕は英語はしゃべれません。ボールを持ったときの動きについてあらためて『分かってるか、お前』という感じだった。(日本語で)『ハイハイ』と答えました」
―裏へ飛び出す動きに対してパスが来るようになったのでは?
「練習も含めて普段から(自分を)見てくれと言っていますし、監督もオプションの一つとして考えてくれていると思う。チーム(C大阪)でもやっているし、継続してやっていきたい」
―パスの出し手へリクエストしているのか?
「していないです。代表では動き出せばみんないいパスを出してくれますから」
―ベラルーシは5バックで来るという予想もある?
「いろんなフォーメーションがあるらしいですね。でも相手に合わせるというのではなく、しっかり自分たちでイニシアチブを取ってやりたい」
―東アジア杯以降は得点がないが、ストレスはないか?
「ないです。ストレスを感じながらやっていると点は取れないですから」
―毎回聞くが、連係は徐々に上がっている?
「そうっすね。やればやるほど良くなっているという手応えはある。良くなっていなければ、やっている意味がないです」

●FW岡崎慎司(マインツ)
―ベラルーシの印象は?
「想像よりまとまったチーム。コンパクトに守って、個も体が強くて、前めにいい選手もいる。同じレベルの相手にはボールも回してくるし、ベラルーシという名前を聞いたらインパクトはないけど、いいチームだと思う」
―引いてきそう?
「あまり考えないようにしたい。W杯本番でも、相手がどういうサッカーをしてくるか分からない。今、チームに大事なのは、選手が試合中に臨機応変にやること。前から来ているのに無理してポゼッションするのもリスクが伴う。逆に自分たちが前から行くとか、いろんなやり方はある。今年のラスト3試合でいろんなことを試していくことが大事。より緊張感を持って、W杯で勝つ確率を上げるためにも、いろいろトライしないといけない」
―左サイドが警戒されることも増えると右が大事になる?
「それでも左の強みはあるし、自分の入る右でも、同じようなことはできなくても、自分とウッチー(内田)の特長を出して、右サイドでもやれることを見せれば、また左でも攻撃できる。全体的にレベルを上げていければいいし、この3試合でいろんなことにチャレンジして、パターンを増やしていきたい」
―柿谷も裏を狙うタイプだが、連係は?
「(柿谷)曜一朗が動けばスペースが空くし、裏に行く選手が2人いるのはチームにとって大事。(攻撃にかける人数が)少人数でも点を取る確率を上げないといけない。お互いに裏を狙うので、一人が狙った逆を狙うとか、左サイドやボランチがボールを持ったときは、俺もFWに近いタイプなので可能になる」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―ベラルーシ戦に向けて攻撃のイメージは?
「セルビア戦のようにボールを支配しながら、日本としては1人、2人、3人と絡んで、どこから攻めてくるか分からないような攻撃をしたい。もう少し高い位置、相手の嫌な位置でボールを回せばチャンスは出てくると思う。単発で攻撃が終わるのが一番良くない。取られてもすぐ切り替えるとか、高い位置でもう一度取り返すのも必要かなと思う」
―シュートをもっと打っていきたい?
「良いタイミングでチャンスがあるなら打っても良いが、強引すぎるのはどうかという感じ。とりあえず打って相手に当たって入ることもあるかもしれないけど、そういうのは10試合に1回くらいあるかないか。シュートの意識を高めることはやっていくが、20本打っても入らないと意味がない。精度を高めることも重要」
―セルビア戦では左サイドを封じられたが?
「基本的には、相手にしっかり付かれても、それでも崩していくということを考えている。長友と(香川)真司、僕と(本田)圭佑も絡んで、ある程度マークに付かれていても崩し切れるように、選手間の距離感や動きなどをもう少しずつ良くしていこうという話もしている。それが日本の武器だと思うので、極力そういう場から逃げずにやっていきたい。これからいい相手とやれば研究もされるだろうし、自分たちのストロングポイントを消してくるようなやり方をしてくると思う。そういうレベルでもやり続けながら課題をピッチで確認するようにしていきたい」
―香川との関係は?
「真司が中に入ってきたり下がったりする。明らかなポジションチェンジというよりは流れの中でのポジションチェンジをしていけばいいし、自分自身もより高い位置を取っていこうと思っている。少しずつトライしていきたい。良いタイミングでダイレクトを入れながら、(長友)佑都も使いながら、いろいろなパターンを左サイドで出していければいい」
―柿谷との連係は徐々に良くなっている?
「時間とともに良くなっていると思うし、みんなの特徴を彼自身もつかんできている。逆もそうだと思う。動き出しがタイミング良くいけばチャンスになる。足元の技術もしっかりしているので、裏だけでなく、足元でも受けられる。セルビア戦ではあまりいいところを出せなかったので、より彼にボールが入るようになればいいと思う」
―2列目の選手は柿谷選手とはリズム感が合うと言っているが?
「2列目なり、(柿谷)曜一朗が気持ち良くプレーすれば日本の特徴は出ると思っている。そこの攻めには僕らのサポートも必要。タイミング良く前の選手にボールを渡すことも重要になる。僕なりハセ(長谷部)なり、ボランチの選手が絡んでいけばより厚みのある攻撃もできる。前の4人には毎試合、気持ち良くやってもらいたい。2列目から前は本当に技術もしっかりしているし、アイデアも豊富。それをしっかり最大限に使っていくのが日本にとって重要だと思う」
―結果が出ないが、結果にこだわらないのか?
「もちろん勝ちながら成長するのがベストだが、全試合勝てるわけではない。勝ち負けは僕はあまり気にしていない」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
―明日の試合のテーマは?
「守備は失点を減らすこと。ラインコントロールと距離感を高めていかないといけない。そして点を取らないと勝てない。最近、勝ててないので、何より勝ちたい」
―今のチーム状態をどう思っている?
「逆に言うと、W杯直前はいろんなことを試せない。今いっぱいチャレンジして、そこで出た課題に取り組むべき。こういう時期だからできることもある。1試合ずつ大事にしないといけないけど、より多くチャレンジしていくことも大事」
―W杯まではまだ時間がある?
「危機感は常に持ってやっている。まだ余裕があるとはみんな思っていないと思う」
―今年は残り3試合だが?
「1試合1試合、自分たちを形を多く出して、守備では失点を減らす。今、新しいことをすることはない」
―ロンドン五輪前にもベラルーシと対戦しているが、印象は?
「特に……。フィジカルは強いし、スペイン相手にも守備を固めてチャンスを狙っていた。少ないチャンスを狙ってくる。日本はカウンター(に対する守備)を苦手としているし、しっかり対応したい」

●DF長友佑都(インテル)
―チームの雰囲気は?
「チームの雰囲気はいいし、僕のコンディションも良好です」
―セルビア戦を踏まえての反省点は?
「みんなでミーティングもして話し合っている。セルビア戦で出た改善点、これから何をしないといけないかを話し合って共有できた」
―セルビア戦はセットプレーとカウンターから2失点したが?
「2失点しているので、守備を見られがちだけど、思うような攻撃ができていないからカウンターも食らう。原点に戻って、まずは自分たちのサッカーをやろうとみんなとも話し合った」
―左サイドは警戒されているが?
「左がマンマークで来られた場合は右からどんどん攻めればいい。右にもいい選手がいる。そこでどんどん攻撃を仕掛けてほしい」
―ベラルーシ戦でどんなサッカーを見せたい?
「(セルビア戦では)点を取られたあとは相手も引いて守ってきたし、いいサッカーができなかった。一人が動くだけでなく、一人が動いてスペースをつくって、2人、3人と連動してやりたい」
―今年も残り3試合だが?
「結果にこだわって、W杯まで試合もあまりないので、内容にもこだわりたい」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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