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揺るがぬ柿谷への期待、ザック「日本人的でないところがある」

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 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督が、あらためてFW柿谷曜一朗(C大阪)への期待を口にした。

 A代表初選出となった7月の東アジア杯で3ゴールをマークし、鮮烈な代表デビューを飾った柿谷。その後、日本代表に定着し、海外組が加わった8月14日のウルグアイ戦以降も5試合中4試合に先発しているが(残り1試合も後半開始から途中出場)、ゴールはない。

 日本代表の1トップを任されながら5試合連続無得点となかなか結果が付いてこない23歳のFWについてザッケローニ監督は「他のFWにも言えることだが、このチームに馴染む必要があるし、ボランチを含めたすべてのチームメイトとより多くプレーすることで馴染んでいくものだと思う」と指摘。時間が解決する問題でもあるとの認識を示した。

「代表チームの宿命だが、日常的に一緒にトレーニングできるわけではないので、周りと合わせていくには、それ相応の時間が必要になる」。そうかばう指揮官は他のFWにはない柿谷の“武器”に大きな期待を寄せている。

「柿谷には、ある意味で日本人選手的ではないところがある。日本のサッカー文化は、ポゼッションをして、ボールをつないで、コンビネーションを出して相手ゴールに迫るというもので、これはJリーグでもよく見られる。しかし、彼の場合は一発で裏に抜けるプレーが好きだし、裏に抜けるタイミングも持っている」

 柿谷の特長が日本代表にとっても新たな武器となることを確信しているザッケローニ監督は「チームメイトが彼の特長を理解していき、それを生かしていく時間も必要だと思う。もちろん柿谷は裏に抜けるだけでなく、下りてきてコンビネーションを出す技術も持っているが、裏に抜ける動きが一番得意だというのは周囲も理解しないといけない」と、チームメイトがより柿谷を生かすプレーをすべきとの考えも示した。

(取材・文 西山紘平)

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