beacon

3度目のオランダ戦に日本らしさをぶつける覚悟の長谷部

このエントリーをはてなブックマークに追加
 ベルギー・ゲンクでの練習初日、MF長谷部誠(ニュルンベルク)がオランダに真っ向勝負を挑むことを誓った。

「相手は格上だが、オランダ戦でも自分たちが今までやってきたことにトライしていく。大事な試合ですし、楽しみな試合です」

 長谷部にとっては次戦が通算3度目のオランダ戦となる。最初の対戦は09年9月5日。日本は0-3で敗れた。「あのときは守備に追われた。後半の途中まで0-0で我慢していたけど、そこから3失点した」

 2度目は10年6月19日、W杯南アフリカ大会グループリーグでの対戦。今度は0-1というスコアだったが、長谷部の記憶の中には“善戦”の残像はない。「自分たちで主導権を握っていたわけではありませんから」と冷静に振り返る。

 今回のオランダに関しては非常に組織立ったチームであるという印象を持っている。それを導いたのは、かつてブンデスリーガのバイエルンで指揮を執っていたファンハール監督。ブンデスでファンハール率いるバイエルンと対戦したことのある長谷部は、「ファンハール監督はバイエルンのときから組織立ったチームづくりをしていた。オランチームにも監督の色が出ていると思う」と言う。ファン・ペルシ―こそ欠場するが、そのほかにも世界的な知名度を持つ選手が目白押し。8位という世界ランク通りの難敵だ。

 だが長谷部は、受け身になることや守備的になることをせず、あくまで主導権を握ろうとする、日本らしいサッカーを求めると言った。

「失点しないということは大切だが、守備的にやることはしない。自分たちらしく戦いたい。客観的な意見に耳を傾けるのは大事だけど、それより自分たちの主観が大事」

 オランダ相手に、ブレず戦い抜くことでこそ得るものがあるのだというのが長谷部の考えだ。3度目の対戦のポイントは、何はあれども日本らしいサッカーを気持ちを込めてできるかどうか。「自分たちを貫いて、この2試合を意味あるものにしたい」。キャプテンが力を込めた。

(取材・文 矢内由美子)

「ゲキサカ」ショート動画

TOP