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[AFCフットサル選手権2014]第2PK献上の西谷「反省します」

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[5.7 AFCフットサル選手権2014準々決勝 日本代表3-2タイ代表 ホーチミン]

 ほぼ完璧な前半だった。前回大会の決勝カードとなった、タイ戦で日本代表は前半⒕分までに2-0とリードし、相手に決定機をつくらせていなかった。前半残り46秒、タイムアウトを取ったミゲル・ロドリゴ監督の指示は、ベンチ裏にある記者席にも聞こえていた。

「2-0で終わるのと、2-1で終わるのでは全然違うから。ここはしっかり2-0で前半を終わらせよう」。プレー再開後、日本はしっかりとボールを回し、時間を潰していた。このとき、日本は5つファウルをしていたため、次のファウルは相手の第2PKとなる。リードも2点あるため、パスを回した状態で試合を終えるのがセオリーだ。

 ところが、残り5秒ほどでFP西谷良介がシュートを打ってしまう。ブロックされたボールを拾われたところ、素早くプレスに行ったが、ここで接触すると相手が倒れた。かなり大袈裟なもので、ダイブを取られてもおかしくなかったが、審判の判定は日本のファウル。この第2PKを決められて1点差に詰め寄られ、試合は一気に難しくなった。

 悪い流れのまま迎えた後半、5分に同点ゴールを決められてしまう。後半16分にFP森岡薫がゴールを決めて日本は競り勝ったが、試合後、西谷は反省しきりだった。

「前半の第2PKで、ちょっと個人的に試合を苦しくしてしまった要因の一つになったので…。ハーフタイムに入る前のタイムアウトで、『このまま2-0で終えること』と言われている中で、ああいう簡単なっていうか、容易なファウルをしてしまったことは反省するところですし、あれが試合を苦しくしてしまったと思うので、反省します」

 今大会、安定したパフォーマンスを見せていた西谷だが、このプレーを引きずってか、ミスを恐れるようになり、後半はほとんど出場しなかった。「(自分の出来は) 良くはなかったですね。でも、チームメイトに助けられて勝てたので。しっかり、この借りというかを返していけるように。そして一つずつ駒を進めていけるように頑張ります」と、明日の準決勝での活躍を誓った。

(取材・文 河合拓)

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