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五輪以来の日韓戦に切り替える宇佐美「負けられない相手」

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 1-2で敗れた北朝鮮戦から一夜明けた3日、日本代表は中国・武漢市内で練習を行い、5日の韓国戦に向けて調整した。北朝鮮戦に先発した11人はクールダウン中心の軽めのメニュー。ハリルホジッチ監督がメンバーの入れ替えを明言し、韓国戦でチャンスのありそうな控え組は5対5のミニゲームなどで精力的に汗を流した。

 あらためて反省の弁を述べた。北朝鮮戦に左サイドで先発し、無得点のまま後半11分に交代したFW宇佐美貴史(G大阪)。「ああいう相手に対して先制したあと、どう守っていくかは学んでいくしかない。攻撃陣としては、あと2、3点決めないといけなかったと思う」。前半3分に先制しながら、その後の良い時間帯に追加点を奪えず、後半は失速。試合終盤はパワープレーに出た北朝鮮に押し込まれ、逆転負けを喫した。

「守備の問題もあるけど、攻撃面で(6月16日の)シンガポール戦も(点を)取れてないし、今回も1点しか取ってない。どう決め切るか。その力を伸ばしていくしかない」。ロングボールを放り込み、高さを生かしてきた北朝鮮の攻めに対する守備面の課題もあるが、攻撃陣としてはやはり公式戦2試合連続で浮き彫りになった決定力不足が懸案材料だ。

「攻撃が一番の防御にもなる。2、3点取れば、相手をあきらめさせることもできる。僕は攻撃の人間。そういう数字をチームに付けていけるかにこだわっていきたい」

 縦一辺倒の単調な攻撃になり、チームとして自らスタミナを失っていった反省点については「自分たちがもう少しボールを保持する時間も必要」と指摘。縦に急ぐのか、ゆっくりつなぐのか。ピッチ上での臨機応変な対応も必要だが、「それはみんな分かっているし、それを形にしていくということ。状況を考えながらやらないといけないし、その中でも(縦に)速くという武器は持っていないといけない。そのコントロールが大事」と力説した。

 後半11分でベンチに下がった北朝鮮後、「交代(の可能性)があるというのは言われていた」と明かした。メンバーの入れ替えを明言するハリルホジッチ監督だが、宇佐美に関しては中2日の韓国戦を見据えた“温存”だった可能性もある。

「全試合に出る気持ち? みんながそういう気持ちでやればいいと思う。疲労している中でも気持ちでやれれば」。A代表の日韓戦は13年7月に行われた前回の東アジア杯以来。このときは2-1で勝っているが、宇佐美個人としては12年8月のロンドン五輪3位決定戦以来、約3年ぶりの日韓戦だ。後半25分から途中出場したが、0-2で敗れ、銅メダルを逃した屈辱の一戦。「負けられない相手だし、状況的にも負けられない」。宇佐美は静かに闘志を燃やした。

(取材・文 西山紘平)

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